第二百七十八話 他州掌握へその一
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第二百七十八話 他州掌握へ
メルヴィルはニュージャージー、コネチカット、バーモントの三州への掌握も進めることにした。だがそれと共に。
ボームが掌握するマサチューセッツ州、エミリーが掌握するペンシルバニア州との境に兵を置いてだった。
常に航空機を飛ばし監視していた、そうしてだった。
「ええか、何か動きがあったらな」
「即座にですね」
「迎え撃ってな」
そうしてとだ、基地で将軍の一人に話した。この将軍はミノタウロスで青い軍服と黒のブーツそれに軍帽という恰好だ。
「そしてや」
「退けるのですね」
「今は攻めることはない」
「どちらもですね」
「そや、もっと言えばな」
メルヴィルはさらに話した。
「相手に確かな守りを見せてや」
「攻めさせないのですね」
「そして相手が油断したらな」
メルヴィルはそうした時のことも話した。
「即座に攻め込んや」
「そうするのですか」
「そや、本気な」
「守りを固めるのではなく」
「攻めるんや」
そうするというのだ。
「ええな」
「あの、それは」
将軍はメルヴィルの言葉を聞いて顔を曇らせて言った。
「流石に」
「攻め込むことはやな」
「はい、三州の掌握を進められるのですね」
将軍はメルヴィルに怪訝な顔で彼のこの戦略を話した。
「左様ですね」
「そや」
メルヴィルは微笑んで答えた、その通りという返事だった。
「今はな」
「そこで攻め込むとは」
「相手が油断したらやな」
「戦線を拡大し過ぎて」
「よおないな」
「そうなりますが」
「こっちが守ってるだけやとわかったらや」
メルヴィルは今度は不敵な笑みになった、そのうえで将軍に話した。
「相手は安心してこっちへの警戒を緩めてや」
「そうなり、ですか」
「こちらの三州統一への動きに介入してかねん」
「そうなるからですか」
「ここはや」
「若し相手が油断すれば」
「他のことに力を注ぐならな」
自身の三州統一への介入なり、というのだ。
「その間隙を衝かれると思ったらな」
「動けないですね」
「そうなるからな」
だからだというのだ。
「ここはや」
「守るだけでなく」
「攻める構えもや」
これもというのだ。
「見せるんや」
「そうですか」
「そや、そしてな」
それでというのだ。
「二人を封じつつ」
「三州の掌握ですか」
「そしてニューハンプシャーにもな」
この州にもというのだ。
「勢力をや」
「拡大させますか」
「将来はそう考えてるわ」
「そうなのですね」
「そや、ただな」
メルヴィルは将軍にさらに話した。
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