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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第68話:一夜明けて
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「ゲオルグくんは,命懸けでヴィヴィオを守ろうとしてくれた。
 ゲオルグくんはなにも悪くないよ」

なのははまた涙を流していた。

(ありがと,なのは。でも,俺は自分で自分を許せそうにないんだ)

「よければ診察したいのだが構わないですか?」

なのはの連れてきた医師がそう言うと,なのはは俺から身を離して涙を拭いた。

医師は,シーツをめくり,包帯を外すと俺の腹にある傷の様子を見てから,
もう一度包帯を巻きなおしてから,俺の顔を見つめた。

「傷の治りは順調・・・というより,予想より早いですね。
 さすがに鍛えているだけのことはある,といったところですか」

「どれくらいで治りますか?」

俺がそう聞くと,医師は眼鏡を指で持ち上げた。

「傷そのものはさほど重いものではありません。
 幸い内臓も外れていましたし,シャマル医師の初期治療もよかったですね。
 傷はもうほとんどふさがってます。痛みはもう少し続くでしょうがね。
 大量出血で命の危険はありましたが,もう大丈夫ですね。」

「そうですか。では退院は?」

「命の危険は無くなったとはいえ,体力も落ちてますから
 今からそういうことは考えずにゆっくり休養することですね」

「・・・判りました。ありがとうございます」

「いえ」

医師はそう言って病室を後にした。

「なのは,俺はどれくらい寝てた?」

俺がそう聞くと,なのはは真っ赤な目で俺を見た。

「え?丸1日くらいかな・・・今は夕方だよ」

「公開意見陳述会は昨日だよな」

そう尋ねると,なのははこくんと頷いた。

「なあ,昨日からずっとついててくれたのか?」

「え?うん。まあね」

「そっか,ありがとな。でも,もう大丈夫だ」

「え?」

「仕事に戻ってくれ」

「でも・・・」

「なのは,ヴィヴィオを助けるんだろ?」

「もちろんだよ!でも・・・ゲオルグくんだって私にとっては大切な人だし」

「俺ならもう大丈夫だよ。さっき先生も言ってたろ?もう命の危険はないって」

「うん・・・」

「でもヴィヴィオは今も危険な目にあってるかもしれない」

「うん・・・」

「ならどっちを優先すべきかは判るだろ?」

「でも・・・」

なのははそれでも決めかねているようだった。
俺は,なのはの背に手を回すと,俺の方に引き寄せた。

「ゲオルグくん!?」

「ヴィヴィオは俺達の大切な娘だろ。俺達の手で助けてやりたいじゃん。
 でも俺はまだ動けない。だからなのは,お前に動いてほしいんだ」
 
「ゲオルグくん・・・。うん,わかった。私,やるよ」

なのはが意を決したようにそう言った。

「頼んだよ
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