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星河の覇皇
第八十三部第一章 防衛ライン到達その三十七

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「だからだ」
「その権利、そして命もですね」
「絶対に守ろうとする、損害が大きいとな」
 市民である連合軍正規軍将兵達のそれがというのだ。
「それだけでな」
「問題となるのですね」
「連合はそうした国だ」
「民主主義でもですね」
「大衆型民主主義でだ、政治家は君主制国家の国家元首以外は選挙で選ばれてだ」
「中央政府もですね」
「そうだ、中央政府の議員も大統領もだ」
 閣僚達は議員ではないが大統領と一蓮托生である。
「軍人の損害が大きいとな」
「そのままですね」
「政治家への批判となりだ」
「当選に関わりますね」
「そうなるからだ」
「政治家にしても」
「損害を出す様な戦争は出来ない、だが」
 それでもとだ、アッディーンは話した。
「戦争は行えばだ」
「勝たないといけない」
「普通はそうですからね」
 参謀達もそれはと述べた。
「行うからには」
「政治的問題を解決する為に」
「是非ですね」
「戦争は勝たねばならないですね」
「それは連合も同じでだ」
 この国にしてもというのだ。
「だからだ」
「それ故にですね」
「連合は正規軍の将兵達の命を保証し」
「かつ勝利も手に入れる」
「そうしないとならないですね」
「その為に義勇軍がいてだ」
 サハラからの難民から構成される彼等がというのだ、尚今連合ではサハラが統一され以後難民が来なくなるという予想から連合市民やマウリア市民そしてサハラ市民からの募集も検討していて八条も前向きである。
「彼等の矢面に立っている」
「戦争の際はですね」
「そうさせていますね」
「正規軍を出来るだけ傷付けずに勝利を収める」
「その目的を達成する為に」
「その為に凶悪犯を前線に立たせてだ」
 そうしてというのだ。
「まさに懲罰大隊の様にな」
「機雷原を進ませる」
「そして正規軍の矢面ですか」
「その様にしてですね」
「処刑にもしていくのですね」
「凶悪犯の人権なぞ一切考慮しないからな」
 それで死のうが構わないという考えだというのだ。
「それ位はする国だ」
「まことに凶悪犯には残虐ですね」
「それも度を越して」
「連合の特徴でありますね」
「それが娯楽にもなっているしね」
 死刑囚が処刑される場面や苦しむ場面を見ることがだ。
「悪人を憎むという正義感があるにしても」
「それだけではないですね」
「ショービジネスや嗜虐性、残虐性もありますね」
「血を好み楽しむという」
「そうしたものがありますね」
「それもまた連合だ、だがここは連合ではない」
 凶悪犯の人権なぞ全く考慮しない国ではないというのだ。
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