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八条学園騒動記
第六百八十二話 マイナー国家の中のマイナー国家としてその三

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「カナダだけだよ」
「忘れられるのよね」
「だからトップ十九とかね」
「言われるわね」
「もうこうなったら」
 トムは言った。
「奇抜なパフォーマンスしまくるとか?」
「市民全体で?」
「国単位でね」
「そうしてなの」
「もうお笑い芸人みたいになって」 
 そうしてというのだ。
「目立つ?」
「長所アピールじゃなくて」
「そうしたらどうかな」
「それが出来ていたら」
 メアリーはトムの提案に暗い顔で答えた。
「最初からね」
「こんな苦労していないかな」
「そうじゃないかしら」
 こうトムに言った。
「もうね」
「それもそうかな」
「そうしたことをする国民性かっていうと」
「違うね」
「穏やかさというか大人しさは連合屈指だから」
 カナダ人はというのだ。
「アメリカ人みたいにでしょ」
「うん、派手で奇抜で」
 トムもその通りだと答えた。
「目立とうとね」
「全力でやってる」
「そうしたパフォーマンスをね」
「国全体でするのね」
「あと韓国のデモかな」
 この国はこの時代もデモで有名である。
「ああした感じで」
「あの奇人変人大会みたいな?」
「うん、ああした感じで」
 それでというのだ。
「やったらどうかな」
「だからカナダ人がよ」
「ああしたこと出来るか」
「物凄いテンションになって」
 ハイテンションを超えてだ。
「暴れ回って何でもする」
「そんなことがだね」
「出来るかしら」
「あれは韓国人だから出来るよね」 
 トムも気付いて言った。
「もう」
「そうでしょ」
「あそこの人達デモになったらね」
「大暴れするでしょ」
「そうした人達だから」
 これも国民性だと言われている。
「それでね」
「出来るのよ」
「けれどカナダ人だと」
「あのテンションもね」
「デモの時だって」
「到底ないから」
 そのテンションはというのだ。
「あれは凄いわ」
「凄過ぎるね」
「だって全裸でよ」
 そうなってというのだ。
「暴れ回ったり頭丸めたり」
「その場でね」
「火炎瓶投げて」
 普通のデモでだ。
「鉄パイプ振り回して」
「スプレーにライター当てて火を噴き出させたりね」
「そんなことするから」
「暴動みたいだね」
「もうあれはね」
「カナダ人には無理だね」
「若し出来たら」
 メアリーは心から言った。
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