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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉〜戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる?〜
第百九十三話 柿原ミキエ その3
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て、事務所を出た。
「なんか報われないですねぇ〜石間さんはツトムにビール瓶で頭殴られたのに...」
「まぁな、でもこんなもんの連続だぞ、この仕事は。そんじゃ、奈良見、車の運転よろしくな!」
「ゲェ〜!本当に行くんですか?断罪者収容所に」
「前に行くって言ったろ、ツトムの面会に」
「工事用ヘルメット、また頭にかぶってもいいですか?」
「勝手にしろ、ほい、とっとと準備しろ」
「ほ〜い」
助手の奈良見ルナが運転する車が断罪者収容所に向かう。
断罪者収容所とは、断罪王現象により、社会不適合者、つまり断罪者になってしまった人間を正常に戻し、自立させるために訓練を施す収容所のことである。
面会室に見張りの刑務官と共に坊主頭の柿原ツトムが入ってきた。
「よぉ!久しぶりだな!頭もずいぶんすっきりして!その坊主頭、何ミリだ?」
「2ミリです」
「ひゃあ〜それじゃあちょっと寒いんじゃないか?」
「ええ、まあ...」
俺の前で恥ずかしそうにはにかむ柿原ツトムは依然と比べると、とても明るい好青年に見える。
これではまるで別人じゃないか。
「石間さんの後ろの人、どうして工事用のヘルメットなんてかぶってるんですか?」
「そりゃ、お前にビール瓶で頭殴られないために決まってんだろ!」
「あははは、刑務官の前でそんなことするわけないじゃないですか〜!」
「刑務官がいなかったら殴るの?」
「殴りませんよ...それより、俺、今、とっても楽しいです、なんか気持ちがスッキリしたっていうか...」
「そっか、よかったな、天国のお父さんもきっと喜んでいるぞ!」
「そうですね、お父さんにはなんか悪いことしちゃったな〜って思ってます!」
コイツ...本当に反省してんのか...?
「とりあえず、また来るよ、早くここを出れるといいな」
「僕はどちらかと言えば、こっちのほうが居心地がいいんですけどね」
俺はツトムの言葉にあえて返事を返さずに面会室を出た。
「石間さん、アレ、本当に反省してるんですか?」
「アイツは俺の予想通り、断罪者だったが、もしかすると断罪者になる前から、すこし壊れたヤツだったのかもしれない...」
「ツトムは今回の件でミキエさんの旦那さんや子どもたちのことを知っちゃったんですよね?」
「もちろん」
「出所したツトムがミキエさんの旦那さんや子どもたちに危害を加えないといいですね」
「ああ、俺もそう祈っているよ」

次回予告 梅原ノリオ その1
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