暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十三部第一章 防衛ライン到達その二十七

[8]前話 [2]次話
「対策を立てていく」
「そうしていきますね」
「あの国は大国だ」
「それもとてつもなく巨大な」
「だがその国に対してもな」
「国防の計画をですね」
「立てていく、どんな国とも戦争の可能性がある」
 まさにというのだ。
「零ではない」
「それが国際関係ですね」
「そして政治だ」
「将来はどうなるかわからないですね」
「そしてだ」
 こうもだ、アッディーンは話した。
「その連合ともな」
「何かあれば」
「その時はな」
「戦える様にしておきますね」
「そしてサハラを守る」
「その様にする、しかし出来ればな」
 ここでアッディーンは本音も漏らした、その本音はサハラを考えてのことだ。決して自分のことではない。
「どの国ともな」
「戦いたくはないですね」
「そうだ、戦争は国力を消耗する」
「それもかなり」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「出来るだけだ」
「戦争は避ける」
「どの国ともな、ビスマルクもだ」
 この人物もというのだ。
「戦争が好きだったか」
「違いましたね」
「何故戦争をしたか」
「ドイツ帝国を築く為で」
「その後はだ」
 即ち目的を達成した後はというのだ。
「戦争をだ」
「避けましたね」
「徹底してな」
「国家戦略として」
「確かに鉄と血を掲げた」
 鉄血宰相の言葉通りにだ。
「鉄、産業とな」
「血、軍隊ですね」
「それがドイツを統一するとな」
「そして謀略も使ってですね」
「オーストリアやフランスを戦争に誘いな」
「勝ってきましたね」
「優れた銃に大砲、よく訓練され教育された軍隊にだ」 
 精強を以て知られるプロイセン軍にというのだ。
「さらにだ」
「鉄道でしたね」
「大量の物資や将兵を迅速に運ぶな」
「それを使いましたね」
「普通の行軍は限られている」
 その速度、運ぶ量はというのだ。
「しかも移動の際に将兵達が疲弊する」
「しかし鉄道は」
「一日数十キロのところをだ」
 四十キロでかなり迅速とされていた、十八世紀頃ではそうした感覚だった。フリードリヒ大王のプロイセン軍はこの行軍速度でかなり迅速とみなされていた。
「一時間で数十キロだ」
「全く違いますね」
「尚且つ移動の際将兵達は疲弊しない」
「そのことも大きかったですね」
「その鉄道を使ってだ」
 そうしてというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ