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星河の覇皇
第八十三部第一章 防衛ライン到達その二十六

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「軍人にはだ」
「ならないですね」
「しかしだ」
「ジャバル副主席はですか」
「軍のアウトカースト層進出の為にな」
「あえてですか」
「それを行うだろう、それによって」
 ジャバルがそうしたことを行ってというのだ。
「マウリア軍の弱体化もだ」
「起こりますね」
「そうだ、そして私が見たところ」
 ラシークにさらに話した。
「先程も言ったがジャバル副主席は軍事的才能はない」
「政治家であってもですね」
「非常に優秀な政治家でもだ」
 このことは事実でもというのだ。
「万能の人間なぞいない」
「全知全能はアッラーのみですね」
「それで人間なぞがだ」
 まさにというのだ。
「万能かというと」
「それは、ですね」
「有り得ない、それでだ」
「ジャバル副主席もですね」
「万能ではない、優れた政治家でもだ」
「軍事的才能はあるか」
「そうとは限らない、そしてだ」
 アッディーンはさらに話した。
「マウリア側でジャバル副主席はな」
「軍事的才能はないと」
「知識もセンスもだ」
 そうしたものもというのだ。
「一切ないとのことだ」
「軍事は全くですか」
「その才能はない、経済にも法律にも極めて明るいとのことだが」
 それでもというのだ。
「とかく軍事的才能はだ」
「ない御仁ですか」
「しかし自分ではそのことに気付いておらず」
「その掌握を考えておられますか」
「アウトカースト層の進出をな」
「それでは」
「そこがマウリア軍のネックになる、若しマウリアとの戦争になれば」
 その時はとだ、アッディーンはこうした話もした。
「そこを衝くべきだ」
「マウリア軍の質の低下を」
「それをな、今の時点ではマウリアとの戦争の可能性はほぼないが」
「それでもですね」
「あらゆる事態を考えておくことだ」
「それが国防ですね」
「まさにな、それを怠れば」
 まさにとだ、アッディーンはさらに話した。
「その時点でだ」
「国家としてですね」
「国防を放棄したと言えば言い過ぎだな」
「油断をしていますね」
「そうなる、あらゆる相手との戦争を想定する」
「そのことをですね」
「考えてだ」
 そしてというのだ。
「想定していきな」
「対策をですね」
「立てていく」
「それが道理ですね」
「そうだ、統一した後はな」
「エウロパだけでなくマウリアとですね」
「連合もだ」
 この国もというのだった。
「あの国ともな」
「国防をですね」
「考えてだ」
 そのうえでというだ。
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