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クラディールに憑依しました
自由の身になりました
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二十七層の迷宮区に潜る話になったら連絡しろ、あそこは危険だ」

「絶対にソロで行ったり低レベルのPTで行くなって言ってた所ですよね? そんなに危険なんですか?」
「行けば解るが、あの迷宮区に潜るくらいなら、第二十八層の街周辺で狩をする方が安全だ、それを理解した時は死ぬ直前だろうがな」

「具体的にはどう危険なんですか?」
「びっくり箱程度だった罠が、熊が集団で生活している山に置き去りにされるとか、
 人食いザメが集団で泳いでる海に叩き落されるとか、そう言うレベルだな。
 シリカならレベル六十になったらソロで行っても良いぞ? ――――ピナが死ぬけど」

「絶対に行きませんッ!! 何ですか!? その凶悪な罠は!?」
「茅場的に考えて、そろそろ罠を酷くして行くって言う親切な警告なんだろ?」
「何処が親切なんですかッ!?」

「まぁ、話がそれたけど第二十七層の迷宮区に行く時は連絡を寄越せ、俺からは以上だ」
「…………わかりました」


 シリカから視線を外して物思いに耽ってる――――振りをする。
 するとシリカも自分のティーカップを見つめて、何か考え始めた。

 シリカが紅茶を口に含んだ…………しかし何も起きない。
 それは当然だ、此処は圏内でどんなBADステータスも無効化されるからな。

 だからこそ、俺はある行動を起こした――――さり気無く立ち上がりシリカの背後に回る。
 シリカは特に気にする事も無く、再び紅茶を口にした――――今だ!


「…………なぁ、シリカ? こいつを見てくれ、どう思う?」
「――――え? 何ですか?」


 シリカがこちらを振り向いた瞬間、俺はメニューから決闘要請を行い、メニュー越しにシリカの右手を握り、素早くOKボタンと初撃決着を押した。
 一瞬の事でシリカにはどんな操作が行われたのか理解できなかった筈だ。


「――――い、今何したんですか!? このカウントは何ですかッ!? デュエル!?」
「カウントがゼロになったら解るよ、嫌でもな」
「怖い顔で笑わないで下さいッ!? 何をするつもりですかッ!?」


 カウントがゼロになり、シリカが麻痺毒で崩れ落ちた。
 俺は素早くシリカのポーチから解毒結晶を抜き取った――――おー、ちゃんと複数詰め込んであるな。


「――――麻痺!? 嘘っ!? ――――此処は圏内なのに!? なんでッ!?」
「決闘を了承したんだ、圏内でもBADステータスを有効にする手段の一つだよ、第八層でお前が街の外に運び出された手口と似たような物だ」

「…………美味しい紅茶だと思ってました」
「リアル世界で有るかどうかは知らないけど、SAOじゃ麻薬系の麻痺毒だな」
「――――なんて物を飲ませてるんですかッ!?」

「お前さん
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