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見せパン
第一章

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                見せパン
 子供達が自分達のクラスで昨日観た特撮番組で主人公をサポートしているヒロインのことを話していた。
「昨日も見えてたな」
「それも何度もな」
「昨日も凄かったな」
「あのヒロインパンツ見えまくってるだろ」
「パンチラどころじゃないぞ」
「モロだぞ」
「戦ってる時なんてな」
 所謂アクションシーンはというのだ。
「凄いよな」
「もう動く度に見えるよな」
「バク転したり側転したらな」
「前転してもだし」
「キックなんて出したらな」
「もう全開になるしな」
「座ってもな」
 それだけでというのだ。
「見えるしな」
「ああ、スカートからな」
「色いつも白でな」
「あれ本物だよな」
「本物に決まってるだろ」
「一回凄い時あったな」
 子供の一人が言った、名札には四年生であることが書かれている。
「スカート全部めくれ上がってな」
「ああ、あったあった」
「スカートお腹まで完全にに上がって」
「パンツ全開だったな」
「前も後ろも丸見えで」
「あの時が一番凄かったな」
「兄貴いつも見てるぜ」
 その子供がさらに言った。
「中学生のな」
「うちの従兄もだよ」
「父ちゃんも見てるぞ」
「皆パンツ見てるな」
「そうしてるな」
 そのヒロインの見えることを熱心に話していた、その番組はヒーローの恰好よさやアクションや設定もよかったが。
 ヒロインが最も注目されていた、兎角その衣装のスカートが短くだ。
 やたらと見えた、それでだった。
 この番組の話題の半分以上がヒロインについてのものでヒロインを演じている女優の秋田直海も注目されていた。
 今売り出し中の二十歳の女優で背は一六七ある、小さめだが可愛らしい感じの目と小さな白い顔に黒く奇麗な短めのセットした髪にだった。
 見事なスタイル特に抜群の脚線美を誇っている、高校を卒業して今の所属事務所のオーディションを受けて女優業をはじめたが。
 暫くはグラビアやレッスンに専念していたが特撮番組のオーディションを受けてだった。
 今の役を演じる様になった、その衣装は白いブラウスとだ。
 黄土色のジャケットにブーツにやたら短いタイト系のミニスカートといったものだ、その衣装を最初に着た時にだ。
 直美はマネージャーの伊藤徹子背が高く眼鏡をかけグレーのスラックスとスーツを着こなしている彼女に言った。
「あの、この服って」
「スカート短いわね」
「はい」
 徹子に怪訝な顔で答えた。
「それもかなり」
「そうよね」 
 徹子もそれはと返した。
「どうもね」
「狙ってます?」
「間違いなくね」
「やっぱりそうですか」
「それだと少し動いたらね」
 もうそれだけでというのだ。
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