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第一話 開幕その二十

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「そうしてね」
「何かとな」
「昔みたいに」 
 かつての様にというのだ。
「仲良くしていかないとね」
「そうだな」
 封真は妹のその言葉に応えた。
「絶対にな」
「お兄ちゃんもそう思うよね」
「勿論だ」
 妹に微笑んで答えた。
「俺もな」
「そうよね」
「ああ、戻ってきたらな」
「昔みたいにね」
「三人でな」
「仲良くね」
「何でもやっていこうな」
 兄妹で話した。
「その時が楽しみだな」
「もうすぐね」
「そう言ってくれて何よりだ」
 鏡護は自分の子供達の言葉に微笑んで応えた。
「ではだ」
「ああ、神威が戻ってきたら」
「仲良くするわね」
「そうしてくれ、しかしな」
「しかし?」
「しかしっていうと」
「神威がどうであってもだ」
 こうもだ、二人に話した。
「受け入れてくれ」
「どうであっても?」
「どういうことなのお父さん」
「会えばわかる、人は変わりだ」
 そうしてというのだ。
「時には運命の中にある」
「運命?」
 小鳥は父の今の言葉に怪訝な顔になって応えた。
「どうしたの、それが」
「父さん、運命って何だ」 
 封真は父に問うた。
「一体」
「お前達もわかる」
 鏡護は息子に対して答えた。
「その時が来ればな」
「その時が来れば」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そしてお前達も運命と向き合うだろう」
「またそこで運命か」
「どういうことかしら」
 二人共わからなくなって言った。
「さっきからずっと運命って言ってるけれど」
「何かあるのか?」
「やがてわかる、だが何があってもだ」 
 鏡護はいぶかしむ我が子達に告げた。
「生きろ、そして最後はだ」
「今度は最後か」
「何なのかしら」
「神威と共にいられる様にするんだ」
「俺達がか」
「三人共なの」
「そうだ、何があってもな」
 二人に確かな声で告げた。
「いいな」
「何か話が全然読めないんだけれどな」
「兎に角神威ちゃんと仲良くすればいいのに」
「何があっても」
「最後は」
「どれだけそれが難しく運命にあがらうことであっても」
 それでもというのだ。
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