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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第7話:さらば情報部
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「そうか,ありがとうな。俺の後,たのむな」

俺がそう言うと,シンクレアはうつむいて小声で話し始めた。

「任せて下さい!って言いたいとこなんですけど,正直自信ないですよ。
 ゲオルグさんの後任だなんて俺には荷が重いです」
 
「まぁ,うちの部隊は曲者ぞろいだからな」

「いや,そういうわけじゃなくて・・・。なんて言うか,俺って体術の組手でも
 一度もゲオルグさんに勝ったことないし・・・」
 
「あのな,シンクレア。別にお前が一番強い奴だから後任に
 推薦したんじゃないんだぞ。お前は,戦術構想力が俺なんかよりもずっと
 優れてるんだから,むしろ隊長にはお前の方がふさわしいくらいさ」
 
「そんなことはないと思いますけど・・・」

「自信持てよ。隊長だって隊員の一人なんだから,
 困ったら周りに頼ればいいのさ。お前の周りには大勢味方がいるんだから」
 
俺がそう言うと,シンクレアは吹っ切れたような笑顔を見せてくれた。

「そうですね。みんなの力を借りながら,なんとかやっていこうと思います」

「おう,頑張れ。じゃあ,みんなによろしく」

「はい。ゲオルグさん,今までご指導ありがとうございました」

シンクレアはそう言うと深々と頭を下げた。
俺はシンクレアの頭を軽く叩いてから,シンクレアに背を向けた。


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