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展覧会の絵
第十五話 ユーディトその五
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「有罪」
 こう言ってある場所に向かった。そこは。
 春香の家だった。家の玄関から針金を出してそのうえで家の中に入った。家の中は深く沈みきっていた。
 誰かがいるがそれでもその気配は沈んでいた。そしてだ。
 十字はその暗鬱とした家の中を進みそのうえでだった。二階に上がった。
 二階の階段を登ると余計にだった。暗鬱な気配がさらに強まる。その中を登っていきある部屋、とりわけ暗い雰囲気の部屋の扉の前に来た。そこで。
 部屋の扉をこん、と叩く。だが返答はなかった。
 しかし気配はある。ここでだ。
 十字は己の気配を完全に消した。まるで影の様子に。それから再び針金を出して部屋の扉の鍵を開けて部屋にそっと忍び込む。光さえ差し込まさせずに。
 春香は部屋の隅に蹲り動かない。沈みきり涙も枯れ果てたその目は死んでいた。そこに蹲っており気配を消している十字には気付かない。
 その彼女を一瞥してからだった。十字は春香の携帯、机の上にあったそれをそっと手に取って。そのうえで自分の携帯を出してさっと操作をした。
 それから春香の部屋を後にした。春香は全く気付かなかった。気配を消した十字には。
 それを雅の家にも行き。ベッドの中で泣いているだけの彼女の携帯にもそうした。だが雅のその泣いている姿を見てだ。こう呟いた。
「今日か明日にも。これは」
 何かをしそうだと思った。これは春香に対しても思っていた。この日はこうして二人からだった。
 一旦教会に戻りだ。彼は神父に話した。
「今日は大丈夫だけれどね」
「明日はですか」
「明日の夜に。おそらくはね」
「お二人共ですか」
「彼女達の心は壊れているよ」 
 そしてだ。それ故にだというのだ。
「そのまま。自らね」
「そうされる危険がありますか」
「うん。だからね」
「お二人だけでなけですね」
「もう二人のところに。これからね」
「行かれますか」
「二人もどうなのか。目で見てみるよ」
 こう話してだ。ここで十字は教会に一旦戻ってきた理由を神父に話した。
「ただ。ここに戻ってきたのは」
「どうしてなのでしょうか。それは」
「すぐに二人のところに行こうとも思ったけれど」
「私もそうすればいいと思ったのですが」
「一旦ね。ここで彼女達の携帯のデータは取ったから」
「それを枢機卿の携帯に完全に」
「一体化しておいてくれるかな。今のうちに」
 その為にかかる時間を考慮して、一刻を争うことも想定してだ。一旦戻って神父に頼みに来たというのだ。
「そうしてくれるかな」
「わかりました。それでは」
「はい、では」
 神父も十字の言葉に頷いた。こうしてだった。
 十字は神父に彼の携帯、春香と雅のそれを
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