暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
フェアリー・ダンス編
新世界編
決断
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次々と繰り出される強烈な拳を逸らし、防ぎ、受け流す。

2人のHPは偶発的なヒットで徐々に減っていくのか、HP残量は互角だ。


「せやぁ!!」


自己強化の魔法により攻撃力とスピードを格段に強化された拳がレイに迫る。


「……ほっ」


それを先読みしていたレイは、突き出された腕を掴み、アルセの重心を崩し、首の後ろに肘を落とす。

ガスッ、と音がしてアルセは地面に叩きつけられるが、魔法の効果により大したダメージにはならない。

一見、互角に見えたこの戦いは実はレイが圧倒している。ALOはプレイヤースキル重視のゲームだ。つまり、数値的ステータスより、身体技能が重視される。その点、この世界で彼と互角にやりあえるのは彼の義妹だけかもしれない。

だが、彼も彼の義妹もこの世界で本気で戦うことはしない。それが相手にとって不快であっても決してすることはないだろう。何故なら――――


「くっ……」


自分にバフを再度かけて限界までの自己強化。これ以上はシステム的に不可能だ。


「はあぁぁぁぁぁぁ!!」


流星のごときスピードでレイにぶつかっていくアルセ。その攻撃は今だに勝負を諦めていない。

それにレイは満足そうに微笑むと、初めて構えをとる。

右足を引きながら左手を突き出す。アルセの拳とその手が激突し、パァアン、と音がして攻防が瞬時に入れ替わる。

腕の円運動がアルセの拳を巻き込み、威力を消し去る。

完全な停止を強いられたアルセは硬直し、大きな隙ができる。間を置かず、レイの背負い投げが決まり、勝敗は決した。






______________________________________





「やー、参った参った。レイ君強いねー」

「当然だ。ウサミミなんかやるか」

「ともかく、これでやっと3人だね」

決闘を終えた俺達は先程の酒場に戻り、パーティー結成の祝杯をあげていた。二回目だけど。


「ただね、あの小娘。ちょっとかわいそうなやつなんだ」

「え、ヴィレッタが?」


聞いたことないとばかりにセインが声をあげると。アルセは険しい顔をして頷いた。


「知らないのも無理はないよ。あいつ、結構古株だしね。あんたよか数ヵ月は先に始めてたよ」


かくいう彼女もそうとう古参のようだった。

そしてさらに声を低めると、まだ見ぬヴィレッタについて話始めた。


「あの子がまだ初心者だったころ。ちょうどサラマンダーの領主が先代のいけすかない野郎になったの」

「《ガルシア》だっけ……」

「あーあ、止めてくれ。名前も聞きたくない!!」

「何したんだよそいつ……」

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