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Fate/WizarDragonknight
怪獣
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が、即座に起き上がったトレギアは体を反らしてそれを回避。
 だが。

「逃がさん!」

 雨を切り裂くスラッシュストライクを、アンチが握り掴む(・・・・)。スラッシュストライクの勢いを殺すことなく、アンチはその場で身を捻り、スラッシュストライクを投影する。
 その際、青い弧は、アンチの紫のエネルギーを内包していく。
 青と紫、二色のスラッシュストライクは、そのまま背後からトレギアの肩口を切り裂く。
 被弾して爆発。怯んだトレギアは、ウィザードの方に傾いた。
 その隙に。

『フレイム スラッシュストライク』
『ランド スラッシュストライク』

 水のウィザードのみが扱える、異なる属性同士の必殺技の兼ね合い。
 火と土。二つの斬撃が、倒れていくトレギアの体を切り裂いた。魔力で出来た土を火が溶かし、マグマとなり、即座にそれを雨が冷ましていく。
 それぞれの相乗効果によってあがった威力のそれは、トレギアに着実にダメージを与えていく。

「トレギアアアアアアアアアアッ!」

 さらに、アンチが追い打ちを狙う。
 ウィザードを突き飛ばしながら、トレギアの顔面を押し倒す。
 アスファルトを砕くほどの力でトレギアを地面に叩きつけるが、地面とアンチの腕に挟まれたトレギアの姿は闇と化し、雨の中に溶けていく。

「何っ!」

 アンチの腕は、そのままアスファルトを叩き壊した。そのまま立ち上がり、トレギアの姿を探しているが、ウィザードも完全に彼の姿を見失った。

「トレラアルティガ!」

 それは、アンチのすぐ背後。
 暗闇の中から見せる赤い瞳から、それがトレギアだと理解したウィザードは、ウィザーソードガンで発砲。銀の銃弾がアンチを避け、トレラアルティガを準備していた腕に命中。その射線が反れ、虚空の空へと上昇していく黒い雷。
 トレギアは即座にアンチから飛び退き、両腕を大きく広げた。

「トレラアルティガイザー」

 腕の中心部に現れる、五個の赤い点。
 それは、トレギアの最強の力を指し示す。
 それに対応するべきものは、ウィザードが持つ最強の力。
 ウィザードにおける基本形態、火のウィザード。フレイムスタイルだけが使える、最強の技。

『チョーイイネ キックストライク サイコー』

 それを合図に、ウィザードの足元に大きな魔法陣が出現する。魔法陣から供給される魔力が、右足に紅蓮の炎を宿らせる。
 ウィザードはそのまま、バク転とともに大きくジャンプ。そのまま、トレギアへ蹴りを放つ。

「だああああああああっ!」

 雨粒を蒸発させながら、トレラアルティガイザーに当たっていくストライクウィザード。
 赤と蒼。炎と雷。
 夜の雨という暗い世界を吹き飛ばし、駅前に小さな昼間を作り上げる
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