暁 〜小説投稿サイト〜
怪我をしたら安静に
第二章

[8]前話
「そうしたい気持ちを抑えさせてな」
「安静にしてもらうのね」
「そうだ、仕方ない」
 怪我をしているからだというのだ。
「今はな」
「そうよね、それじゃあね」
「ああ、今はな」
「活発にはね」
「動かせないぞ」
 ケージの中で丸くなって寝ているふわりを見て話した、そして五日経ってからまた獣医に診てもらうと。
 完治していた、それで一家でふわりに話した。
「暫くはちょっとだがな」
「それでもね」
「もう走っても跳んでもいいわよ」
「ワンッ」
 ふわりは一家の言葉に頷いた、それでだった。
 走ったり跳んだりする様になった、そんな彼女を見てだった。
 洋介は両親にこう言った。
「怪我をしている時はな」
「ああ、我慢してもらってな」
「怪我を治してもらうのよ」
「そうしてな」
「治ったらよ」
「こうしてだな」  
 散歩中に走って跳ぶふわりを見て話した。
「動いてもいいな」
「ああ、トイプードルはそうした種類だ」
 文太は笑顔で話した。
「元気で動きたがる犬なんだ」
「そうした子だからな」
「普段はな」
「走って跳んでもらって」
「だが怪我をしたらな」
「その時ばかりはな」
「我慢してもらうんだ、これからもな」
「怪我をしたらな」
「そうしてもらうぞ、いいな」
「わかったよ」
 洋介は笑顔で応えた、そうしてだった。
 一家でふわりと楽しく散歩をした、怪我が治った彼女は活発に動き回っていた。


怪我をしたら安静に   完


                    2022・9・23
[8]前話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ