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議員も大変
第二章

[8]前話
「だからスキャンダルには気を付けてるし」
「息子のお前まで含めて」
「そうしてか」
「そのうえでか」
「嫌わない様にもしてるんだよ、嫌われたら終わりなんて」
 それこそというのだ。
「きついだろ」
「それはな」
「俺達だったらそれで終わりだけれどな」
「それが落選につながるならな」
「無職になるって思うと」
「そうだよ、いいものじゃないんだよ」
 隆夫は本気の言葉で話した。
「これでわかったな」
「ああ、偉いどころかな」
「落選したら終わりでな」
「お金はどんどん使うしかない」
「嫌われるのは禁物」
「何かと辛いんだな」
「そうだよ、わかっていてくれよ」
 最後までにこりともせずだ、隆夫はクラスメイト達に話した。そして家に帰るとその父がだった。
 リビングで本を読んでいた、隆夫はその父に尋ねた。
「何の本読んでるんだよ」
「この県の環境のことだ」
「父さん環境専門外だろ」
「ああ、基本産業が専門だ」
「それでも勉強しないと駄目か」
「勉強しないでまともな政治家になれるか」
 こう言うのだった。
「国会見ればわかるだろ」
「ああ、野党の人達だよな」
「あんな連中は何時かいなくなるものだ」 
 こう言うのだった。
「そうなるからな」
「実力ないからか」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「お父さんはそんな政治家になりたくないからな」
「いい加減な政治家にはか」
「だから勉強するんだ」
「そういうことか」
「ああ、政治家はそうしたものだ」
「専門外のことまで勉強しないといけないんだな」 
 隆夫は父の自分が歳を取ればそうなるのだろうという顔の彼を見つつ言った。
「本当に大変だな」
「何言ってる、お前がだぞ」
 父はぼやく様に言う息子にやや厳しい声で言った。
「継ぐんだからな」
「一人っ子だしね、僕」
「そうだ、だからいずれはな」
「今のお父さんみたいにだよな」
「こうして勉強してな」 
 専門外のことでもというのだ。
「そしていつも言っている通りな」
「選挙で勝つ様にして色々お付き合いもしてか」
「スキャンダルにも嫌わないことにも注意するんだ」
「そうしていくものだな」
「そうだ、わかるんだ」
 わかれではなかった、こう息子に話してだった。
 父は勉強を続けた、息子はそんな父を見て自分が継いだ時も何かと気をつけようと思った。政治家がどういったものかわかっている故に。


議員も大変   完


                    2022・9・19
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