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ウルトラマンカイナ
外星編 ウルトラホピスファイト part1
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 これまでの歴史の中で、幾度となく宇宙からの侵略者達に狙われ続けてきた地球。その蒼き星が今もなお存続しているのは、ウルトラマンの来訪をはじめとする幾つもの「奇跡」によるものだったのだろう。

 防衛チーム「BURK(バーク)」の隊員達がその事実を改めて実感したのは――ウルトラマンカイナが初めて地球に現れた「恐竜戦車地球降下事件」から、約半年後のことであった。

 ◇

 恐竜戦車の撃破から数ヶ月の間は怪獣の出現も大幅に減少しており、当時の人々は穏やかな日常を謳歌していた。だがこの時すでに、外宇宙の状況を観測していたBURKの宇宙パトロール隊は、その束の間の平和を破られていたのである。

 ――宇宙パトロール隊が観測対象としていた惑星の一つである、ホピス星。地球から遠く離れた宙域に存在しているその星が突如、謎の大爆発に飲み込まれたのである。
 星の表面を丸ごと更地にしてしまい、その惑星に住まう生命全てを焼き払ってしまうほどの爆炎。その業火は、地球と同じ緑豊かな星だったホピス星を、一瞬のうちに死の大地へと変えてしまったのだ。

 人類が外宇宙への本格的な進出を果たした暁には、是非とも交流を試みたいと願われていた緑豊かな平和の星。そのホピス星を瞬く間に焼き尽くした爆炎の熱量は、「余波」だけで宇宙パトロール隊の衛星すらも破壊するほどの威力だったのである。

 この異常事態を受け、BURKスイス本部はホピス星で発生した大爆発の実態を調査するべく、「BURK惑星調査隊」の編成を決定。
 その「人選」を託された日本支部の綾川(あやかわ)司令官は、最も実戦経験が豊富な同支部の実戦部隊を中心に、惑星調査隊のメンバーを選抜。オーストラリア支部から派遣されて来た天才科学者・シャーロット博士と共に、最新型宇宙船「BURKスコーピオン」による調査を部下達に命じた。

 ――かくして。日本支部出身の弘原海(わだつみ)隊長を筆頭とするBURK惑星調査隊は、草一つ無い不毛の地と化したホピス星へと飛び立つことになったのである。

 ◇

 スペースシャトル状の宇宙船であるBURKスコーピオンと、その護衛機として随伴している宇宙戦闘機部隊。調査隊に選抜されたエリート隊員達を乗せ、宇宙の大海を翔んでいるそれらのスーパーメカは、光速に迫る疾さでホピス星を目指していた。

 あまりの速さ故か、機内から見える暗黒の景色は渦のように歪み始めている。それはやがて大きなうねりとなって、旅人達を目的の星へと連れて行く。
 いつしか全ての歪みが消え去り、穏やかなモノクロの世界が戻って来たかと思えば。その静寂を中央から突き破るかのように、旅人達の眼前を、真っ赤な「新境地」が覆い尽くしてしまう。

 それは謎の大爆発によって焼き払われた、ホピス星の荒野だっ
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