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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
愛の思い出
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しかしマリーにしてみれば、自分が転生者である事の説明や、此処が本来物語の世界である事の説明をするのは避けたい所…
誰もが、自分たちは物語の住人であると言われれば、良い気分では無いはずだ!

「え…え〜とですねぇ…コレはですねぇ…その〜…」
堪らずリュカに目で助けを求めた。
「はぁ…ヤレヤレだな…」
リュカの溜息混じりの言葉に、思わず反応したのはティミー…
「何ですか!?何なんですか、その呆れる様な溜息は!?」

「ティミー、よく聞け!情報というのは、何気ない雑談の中にも含まれているんだ!マリーは数々の情報を選別し、今回の事件解決の結論に至ったんだ!」
「ど、どんな情報があったと言うんですか!?」
年端もない妹が手に入れる事が出来た情報を、自分は手に入れられなかったと言われた気がして、ついムキになってしまっている。

「以前、モニカが幽霊船の逸話を話してくれたろ…そこには『エリック』と『オリビア』の名前も出てきたはずだ。そして地図を見れば、『オリビアの岬』と記載があり、幽霊船では、現世に名残を残して彷徨うエリックの幽霊が…後はちょっと推理すれば、自ずと答えが導き出せる!」
リュカの言葉に周囲からは感嘆の溜息が聞こえてくる。

「し、しかし…マリーは、モニカさんから幽霊船の逸話を聞く前から、幽霊船探しを望んでましたよ!矛盾しませんか?」
「その考え方は愚かだ!最初は単なる偶然だっただけだろう…ただ幽霊船を見てみたいだけだったのが、何時しか重要な手懸かりになっていただけだよ…だからこそ、幽霊船探しの重要性を、みんなに詳しく説明出来なかったんだ。後から重要性を説いても、ただの興味本位に正当性を持たせているようにしか見えないからね」
誰もが言葉を失った…
リュカの説明により、マリーの知能の高さが露わになった。
皆が呆然とマリーを見つめる…
マリーは、ただぼけっと父親を見つめる事しか出来なかった。




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