暁 〜小説投稿サイト〜
DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
魅力的なもの
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
<グリンラッド>

老人が部屋の奥から持ち出してきた物は1組の衣装だった。
「コレでどうだ!」
「こ、これは…!」
老人が取り出しのは、ウサ耳バンド・網タイツ&ガーターベルト・ウサギの尻尾・バニースーツ…

「どうじゃ!バニーガールセット(BGS)じゃぞ!おヌシの嫁ならお似合いだろう!ふっふっふっ…どうだ、欲しいじゃろ!」
「くぅ………そ、それはぁ………い、要らん!そ、そんな物要らん!!」
断腸の思いで拒絶するリュカ!
「くぅぅぅ!コレでもダメか!…おヌシの意志は相当な物じゃな!」
BGSを片手に項垂れる老人と、歯を食いしばりそれを見ない様にするリュカ。

「な、何でソレに一番食い付いてるのよ!一番どうでも良いでしょ!」
呆れたアルルが叫ぶ…
先程までリュカに注がれてた尊敬の眼差しが四散する。
「いや、アルル!俺はリュカさんの気持ちがよく分かる!その衣装をビアンカさんが纏ったら、どれほど素敵な物か…リュカさんは凄い!自分の欲望を捨ててまでも、この変化の杖を悪用させないんだから!」
「男って奴は…」
ウルフの言葉を聞き、頭を押さえながらティミーの事を見るアルル。

「ぼ、僕は違う!僕はあの衣装に魅力を感じてないよ!」
必死に言い訳するティミー…まだ鼻血は止まってない。
「そりゃティミーさんの彼女はアルルだからですよ!BGSは胸の大きな人じゃないと魅力的に見えない!ビアンカさん向きだ!」
(ゴスッ!)
アルルの拳骨がウルフの脳天を直撃する!
「余計なお世話よ!アンタの彼女も似た様なもんじゃない!」
あまりの激痛に蹲るウルフ…
「ぐはぁぁぁ……………マ、マリーは違う…」
「何がよ!?」
「マリーには未来がある。まだ8歳になったばかりだぞ!アルルの半分だぞ!!ビアンカさんの娘だぞ!!」

「ほれ見ろ…この衣装は貴重だろ!どうだ…あと1年間の期間延長と交換では?…あぁ何だったら、これらのアイテムを全部やる!物々レンタルじゃなくていい!あと1年間の変化の杖使用延長で、これらのアイテムを全部やるから…な!たのむよぉ〜」
老人はリュカにBGSを見せつけ、懸命に頼み込む。

正直、これ以上ないほどの譲歩だろう。
『理力の杖』『消え去りそう』『時の砂』『BGS』…
1年間変化の杖を貸し出すだけで、これら全てを手に入れる事が出来る。
しかしリュカは首を横に振る…
「爺さん…アンタが悪い…僕をこんなに頑なにさせたのは、アンタの所為なんだ。アンタがビアンカの裸を他人に晒さなければ、僕もBGSに飛び付いてた!」





<海上>

数々の貴重アイテムと共に老人を残し、リュカ達は船へと戻ってきた。
「色々と格好良い事言ってたけど、結局父さんは利己的な理由で変化の杖を渡したく無かっただけじゃん!
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ