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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第69話 姫の恋
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side:フィー


「いやぁ、まさかエステルちゃんとフィーちゃんにまた会えるなんて嬉しいわ!これも空の女神のご加護って訳やな」
「調子いいこと言うね。身内にも似たような人がいるよ」
「そうなんか?そりゃ俺みたいなイケメンさんなんやろうな〜」
「ん、やっぱり似てる。胡散臭い所とか特に」
「いやなんでやねん!?」


 わたしとエステルは子供達を連れてマーシア孤児院に向かっていた。でも何故かケビンまで一緒に付いてきている。


「なんで一緒に付いてくるの?」
「つれない事言わんといてや。前に相談受けた仲やろ?」
「まああの時は助けられたけどそれとこれとは話が別、何が目的なの?」
「女の子や子供達だけやと不安やしな、まあ二人は強いのは分かっとるけどそれでも魔獣に囲まれたとか不意を突かれたとかもしもの事があったら大変やろ?授業を受けてもらった以上子供達を安全に返すのも巡回神父の務めさかい」
「へー、良い所あるね」
「あと孤児院の先生がえらい別嬪さんやって聞いたからお顔を見ておこうかと思うてな」
「宣言撤回、やっぱり胡散臭い……」


 うーん、やっぱり怪しいよね。見た目の軽さに騙されそうになるけど凄く鍛えている。この場で戦闘になったらマズイくらいには強いよ、この人。


「フィルお姉ちゃんはケビン先生と知り合いなの?」
「うん、前にちょっとね」


 マリィがわたしとケビンの関係を聞いてきたのでとりあえず肯定しておいた。


「そういえばフィル、リート兄ちゃんとヨシュア兄ちゃんは一緒じゃないのかよ?」
「えっと、今二人は別のお仕事があって別々に行動してるの」
「そっか、二人にも孤児院が元通りになったのを見てもらいたかったんだけどなぁ」
「残念です……」


 リィンやヨシュアがいないことに子供たちは残念そうにしていた。


 リィンは兎も角ヨシュアは今はいないから会わせることが出来ないんだよね、エステルも複雑そうな顔をしてるよ。


「大丈夫よ、今度また二人も一所に会いに来るから」
「ん、約束するよ」



 わたしとエステルがそう言うと子供達も納得してくれた。その後孤児院に戻ったわたし達はテレサからお昼ご飯をご馳走してもらいポーリィから白い影についての情報を教えてもらうことが出来た。


「そういえばマリノア村で幽霊船を見たって話を聞いたんだけど皆は何か知らない?」
「俺は知らないぜ、前に夜中に見に行こうとしたらテレサ先生に怒られたんだ」
「当たり前でしょう?夜中に外に出たら危ないじゃない!」


 エステルが幽霊船について聞くとクラムがそう話す、それを聞いていたマリィが溜息を吐いた。相変わらずしっかりしてるね、マリィは。


「確か灯台の
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