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Fate/WizarDragonknight
救出
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「だああっ!」

 龍騎はドラグセイバーを握り直し、トレギアへ挑む。
 龍騎がトレギアと直接対峙したのは、これで二回目だった。前回は見滝原ドームでの戦いであり、結局彼の手のひらの上で踊らされていた。

「だっ!」

 前回と同様、龍騎の攻撃はトレギアには当たらない。
 それどころか、トレギアの爪はドラグセイバーの合間を縫って龍騎の鎧を貫いていく。
 火花が何度も散り、龍騎はだんだんと追い詰められていく。

「おいおい……君たちは誰も彼も直進しかできないのかい?」

 トレギアは蹴りでドラグセイバーを持つ龍騎の腕を蹴り飛ばす。回転しながら、ドラグセイバーは龍騎の手を離れ、洞窟の奥へ滑っていった。

「しまっ……!」

 龍騎が唖然とするがもう遅い。
 トレギアは洞窟の空中に浮かび上がり、その体を回転させる。あまりの速さに、あたかも円錐のように見えてくるトレギアの姿に、龍騎はその危険性を察知した。

「やべっ!」

 龍騎は急いでベルトのカードデッキから青いカードを取り出す。即座にドラグバイザーに装填、その黄色の目が光を灯した。

『ガードベント』

 すると、龍騎の両腕に二つの赤い盾が装備される。
 ドラグレッダーの手足を模した盾、ドラグシールド。それを並べ合わせると同時に、トレギアの攻撃、ギアギダージによって粉々に破壊された。

「っ!」
「ははは、どうした?」

 ガードの無くなった龍騎へ、トレギアの攻撃が重なる。
 龍騎は素手でトレギアの攻撃を防御し、その腹へタックル。トレギアはバランスを崩すが、即座にトレラアルティガで応戦。

「うおっ!?」

 龍騎は体を反らしてその光線を避ける。
 その右肩をかすった蒼い光線から来る痛みを押し殺し、龍騎はさらにトレギアへドロップキック。
 少しは効果があったようだ。
 そのまま龍騎は、得意の格闘戦に持ち込んでいく。連続パンチにより、トレギアは直接防御をせざるを得なくなっていく。
 最後に、横殴り。
 トレギアに命中したそれは、大きくトレギアを地面に投げ転がした。



 龍騎がトレギアと戦っている間に、友奈とアンチはムーンキャンサーに辿り着く。

「アカネちゃん!」
「……」

 友奈はアンチと共に、巨大な腹を掴んで引きちぎろうとする。だが、液体状になっているそれは、やはり掴むことさえできない。

「どうしよう……? どうすれば助けられるんだろう……?」
「ううっ……!」

 歯をむき出しにしながら、アンチも必死にムーンキャンサーの繭を破ろうとしている。
 だが、体力を使い果たした彼に変身能力はない。ただの少年となったアンチに、異能の力の塊であるムーンキャンサーを破ることはできない。

「だったら…
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