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我が剣は愛する者の為に
救った代償
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が起こりました。」

「ある事?」

豪鬼は眉をひそめる。

「県令が暗殺されたのです。」

その言葉を聞いて、俺達は眼を見開いた。
話を流れと、この街を治める鴈龍。
おそらく暗殺したのは。

「暗殺したのは鴈龍の部下だな。」

「はい、おっしゃる通りです。
 私も鴈龍とその部下との話を聞くまでは、分かりませんでした。
 当時、暗殺したものは捕まえる事ができませんでした。
 県令が殺されてから、鴈龍がその後を継ぐ事になりました。
 民の信頼を集め、腕も頭も良い鴈龍に任せようという意見もあったからです。
 ですが、県令になった鴈龍は人が変わったかのようでした。
 民から取るだけ物や人を奪いました。」

「この街から出ようとは思わなかったのですか?」

一刀の言葉に悔しそうに顔を歪めて、鐙黄は答える。

「街を出ようとする者は鴈龍の部下に殺されるのです。
 街の出入り口には鴈龍の直属の兵士が待機しています。」

「そこまで徹底してしているという事は、最初からこの街を狙っていたんだろうな。」

「そうでしょうね。」

俺の言葉に依然と悔しそうな顔をしながら肯定する。
よほど悔しいのか拳を強く握り締めているのに気がついた。
そして、土下座するように鐙黄は頭を下げる。

「御使い様、お願いします。
 この街を救ってください!」

「縁・・・・」

「お前の好きにしろ。
 今、お前の思いと俺達の思いは一緒だ。」

それを聞いた一刀は強く頷いて、立ち上がる。

「顔を上げてください。」

それに従い、鐙黄は顔を上げる。
しゃがみ込んで、一刀は鐙黄の両肩に手を乗せる。

「俺達がこの街を救ってみせます。」

それを聞いた鐙黄は一刀の両手を強く握りしめて、何度もありがとうございます、とお礼を言っていた。
少しして落ち着いた鐙黄に俺は聞いていて疑問に思った事を口にする。

「この街には行商人とかは来ないのか?」

街の出入り口は鴈龍の兵士が見張っている。
しかし、俺達がこの街に来た時はそういった介入が一切なかった。

「行商人などはこの街に来ると、兵士達が鴈龍の元に連れて行くのです。
 そうして、行商人との売買を直接行うのです。」

「上手いな。」

「何がです?」

俺の言葉に反応して星が聞いてくる。

「行商人の中にも良い奴もいる。
 この村の現状を理解したら、持っている物を街の人に渡す可能性もある。
 下手をしたら武器とか渡されると反逆のきっかけになる。
 今、この街が反逆が起こっていないのは、恐怖によって抑制しているからだ。
 もし剣とか、明確な武器を手にしたら感覚が麻痺して、反逆が起こるかもしれない。
 そうなると、兵
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