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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第2章 天狼島編
第9話 忍び寄る巨影
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グリモアハートの艦は、黒煙をあげながら、天狼島を後にしていた。その艦内。
「まさか…俺たちが敗北するとは…」
「う、うーい、信じられねっす…」
ラスティローズと華院=ヒカルは生気のない声で呟く。
正面の座席には、包帯をグルグル巻きにしたハデスの姿があった。
「っ!ゼレフが目の前にいたのに、大魔法世界が目の前だったのに…!」
ラスティローズがそう呟き終わったその時、艦内に足音が響き渡る。
「誰だ!」
「ここは…」
「君たちのような存在が僕を作りだした」
その声を聴き、ラスティローズと華院=ヒカルは驚愕の表情を浮かべる。
「君たちのような邪念がアクノロギアを呼んだ。そしてそれは、ミラボレアスの、アルバトリオンの糧となってしまった」
声の主の姿がよく見える位置まで近づくと、ハデスも驚いた様子を見せる。
「それは、この時代の、世界の…終わりの始まりを意味する」
声の主は、ゼレフであった。
「もう、その歯車を止めることはできない」
ゼレフが目を開く。その瞳は、赤く染まっていた。それは、ゼレフが力を取り戻したことを意味していた。
「世界はここに、終焉を迎える」
ゼレフの周りに、禍々しい魔力が漂う。
「ゼ、ゼレフ…」
ハデスがそう呟いた途端、ゼレフの魔力はさらに勢いを増し、渦を巻く。
「僕に、命の重さを忘れさせたのは君たちだ。アクノロギアは、三天魔龍は、世界の終わりを告げる。君たちの邪念がそれを呼んでしまった」
「アクノロギア!やつは殺されたのだろう!アレンに!」
ハデスは椅子から立ち上がり、叫ぶ。
「本当に残念だけど、倒しきれなかったんだよ、彼ですらも」
ゼレフは両手を上下へと広げる。
「君たちには、罰を受けてもらうよ」
「ま、まて、うぬにはまだ聞きたいことが…」
「一つは、アクノロギアを呼んだ罪、一つは、黒龍と煌黒龍の復活の引き金を引いた罪、一つは、僕に、命の重さを忘れさせた罪だ」
魔力が艦内を支配する。
「悔い改めよ!」
天地を突くほどの、円柱形の黒き魔法がハデスを襲う。刹那、ハデスは絶命する。
「マ、マスターハデスが…!」
「し、し、し…」
ラスティローズと華院=ヒカルがハデスの死に驚愕する。
「身の程を知らぬクズめ、冥界へ落ちるがいい」
ゼレフは強い口調で言い放つと、何かに気付いたように振り向く。
「…っ、来たか、アクノロギア…」
ゼレフは苦虫を噛んだような表情で呟いた。
「どうやら、もう君には会えないようだ、アレン。…そして…ナツも」
ハデスは艦内の闇の中へと消えてゆく。
「さよならだ、アレン、ナツ…」


「「「「なんだとー!」」」」
ナツ、グレイ、エルフマン、ガジルは信じられないといった様子で声を荒げていた。
悪魔の心臓の襲撃に加え、評議員が紛れ込んでいたことが発覚
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