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SAO編ーアインクラッド編ー
11.裏切りの赤
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二〇二四年十月二十三日 第五十五層・グランザム

ヒースクリフとのデュエルに負け、三日が経過した。俺とキリトは、約束通り血盟騎士団に入ることになった。俺もキリトもいつもの黒衣を脱ぎ、血盟騎士団の衣装、白ベースの赤いラインが入った服を身に纏う。

「訓練?」

「そうだ!わたしを含む、団員四人のパーティーを組み、ここ五十五層の迷宮区を突破してもらう」

俺とキリト、アスナが休んでいる部屋に血盟騎士団フォワード指揮をとるゴドフリーが現れる。

「ちょっと、ゴドフリー!キリト君は私が!」

「副団長といえど、規律をないがしろにしては困りますな。それに入団する以上、フォワード指揮を預かるこのわたくしに実力を見せてもらわねば」

「あ、あんたなんか問題にならないくらい、キリト君は強いわよ!!」

(俺のこと忘れてないか.......アスナさん)

「では、三十分後に街の西門に集合!!」

右腕をあげ、元気よくゴドフリーは、笑いながら部屋から出て行く。

「はぁ〜、せっかくキリト君と一緒になれたのに」

「すぐ帰ってくるさ。ここで待っててくれ」

キリトがアスナの頭に手を乗せながら言う。

「うん、気をつけてね」

キリトとアスナを見ていると.......................




キリトとともに西門に向かうと、西門の前にゴドフリーともう一人、血盟騎士団の服を着た男がいる。

「おーい、こっちこっち」

もう一人の男.......キリトから前、聞いた話によるとアスナの元護衛で、キリトとのデュエルに負けた男、クラディールがゴドフリーと一緒にいる。

「どういうことだ」

「あぁ、これからは同じギルドの仲間、ここらで過去の争いは水に流してはどうかと思ってな」

いつもの調子でゴドフリーが笑う。

「先日はご迷惑をおかけしまして。二度と無礼な真似はしませんので許していただきたい」

クラディールがキリトに頭を深く下げる。

「あ、あぁ......」

「これで一件落着だな」

ゴドフリーが急に突拍子もないことを言い出す。

「では、今日の訓練は危機対処能力も見たいので、諸君らの結晶アイテムは全て預からせてもらう」

「転移結晶もか!?」

「な、無茶な!」

クラディールは言われるがままにゴドフリーに結晶アイテム渡す。ゴドフリーは、心配などない、と言わんばかりに笑顔でこちらを見てくる。

「わかった」

「しゃあないか」

俺とキリトも結晶アイテムを渡す。

「よし、じゃあみんな出発だぁ!!」

ゴドフリーが高らかに右腕を上にあげる。

「「「........おお」」」



第五十五層・迷宮区
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