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魔法使い×あさき☆彡
第二十八章 わたしの名は、ヴァイス
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槍を持ってカズミに並ぶ。

 こうして、三人対一人の戦いが始まったのであるが、それでも黒衣装の少女は強かった。
 人数差にも関わらず基本防戦一方なのはアサキたちの方。
 たまに攻撃を仕掛けても、楽々とかわさてしまう。バラバラに攻めれば各個かわされて、同時に攻めても結局はのらりくらりとかわされて。

 アサキたちは連係、チームワークというよりも、個人個人でなんとか庇い合って、最悪の状態を回避しているといえようか。
 圧倒的に部の悪い状況であった。

 この状況、長くは続かなかったが。

 光が差したわけではない。
 反対にもっと、絶望的なまでに部が悪くなったのである。

     2
 上からなにやら気配の片鱗を感じた瞬間、アサキは自ら倒れ横へ転がっていた。

 一瞬前まで立っていたところに、なにかが突き刺さっていた。
 それは、光。剣にも似た、真っ白な光のエネルギーであった。

 ごろり転がった先のその顔へも、光の剣というべきエネルギーが音もなく突き出される。
 アサキは転がりながらも器用に、手にしていた自分の洋剣で弾いた。
 運もあっての紙一重、ではあったが。
 弾いた勢いによる反発を利用して、その攻撃から距離を取りつつ立ち上がった。

 カズミが、「くそ!」と怒鳴りながら背後へと跳ねて、アサキの横に着地すると、素早く視線を左右に走らせながら、二本のナイフを構え直した。

「状況が、理解出来んのじゃけど」

 治奈も、アサキの反対側の隣に立ち、槍を構えながら目の前に立つ者たちを睨んだ。

 黒い服を着た、三人の少女たち。
 この三人が、アサキたちを突然襲撃した者の正体であった。

 これで、謎の襲撃者である黒い服の少女は四人に増えたことになる。
 一人を相手でも苦戦していたというのに、もしも加勢した三人の実力が最初の一人と同等だとしたら、苦戦絶望的どころではないだろう。

 三つ子の姉妹であろうか。
 というほどに、三人は同じ顔、同じ髪型をしている。
 服装までが、まったく同じだ。

 最初の一人目だけ顔立ちや体型が違うが、それでも似てはおり、多胎児ではないが姉妹ではあるということかも知れない。

 最初の一人目の方が、とても幼く、そして顔の造形が整っている。
 比べて後からの三人はどこか色々と削げ落ちている。可愛らしくはあるものの地味な、少し老けた印象を見る者に与える。まるで、最初の一人の劣化コピーのようでもあった。

 さらに異なるところといえば、まずは服だ。
 造形整った最初の一人目は、黒くふわふわしている生地を身体に纏っている。
 対して三人は、どちらかといえばぴったりした、皮素材にも見える黒い服を着ている。

 また、最初の一人は素手による攻撃であ
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