暁 〜小説投稿サイト〜
××のした人生最大の失敗
南ことりと白瀬楽人
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「ん〜〜っ! いい天気!」
 
 
あれから私は更生施設に入れられ、10ヶ月間の間リハビリを行いました。おかげで薬の影響も無くなり元気になりました。また目の前に薬が出てきても我慢できる自信があるくらいです。
そして今日、4月。2年生からまた学校に復帰する事になりました。穂乃果ちゃん、海未ちゃん、また仲良くしてくれるかな……不安です。
 
 
「いってきまーす」
 
 
そう言って玄関を出ると
 
 
「あーーー!!!! ことりちゃん!! 久しぶり!!!」
「久しぶりです、ことり。もう大丈夫ですか?」
「2人とも……」
 
 
玄関前で2人が待っていました。
 
 
「あんな事があったのにまた仲良くしてくれるの?」
「当然だよ!! だって私たち、昔からずっと親友でしょ!?」
「そうですよ、ことり。そもそもことりは巻き込まれただけなのでしょう?」
「穂乃果ちゃん……海未ちゃん……」
 
 
私はなんていい友達を持ったんでしょう。幸せで胸がいっぱいです。
 
 
「2人とも、だーいすき!!」
「うわっ、ことりちゃん!?」
「もう、ことりったら。ふふ」
 
 
2人に抱きつきます。懐かしいなぁこの感じ。無事ここに帰ってこれて良かった。後はここに楽人くんもいれば……。いつ頃出所するのかな……
 
 
────────
 
 
「うっ、まぶし」
 
 
逮捕されて1年と9ヶ月。僕は刑務所から出る事ができた。本当ならもっと長い間出れないはずだったんだけど、刑期中の僕の必死の頑張りと、ことりちゃんが懸命に僕は悪くないと訴えてくれたという事もあって早めに出してもらえたんだ。
 
 
「うー、寒いな……」
 
 
何しろもう3月だ。あれから結構たってるもんな。久しぶりの風が身に染みる。
 
さて、出る事はできたけど家庭の事情により頼れる家族はいないしどうしようかな。ふと頭にことりちゃんの顔が浮かび上がる。いや、ダメだ。出所前警察の人に言われたのだが、薬の後遺症は本人が治ったと思っていてもずっと続くものらしい。薬をやっていた頃を思い出させるような物をみると体が勝手に反応したり、手に入る環境になってしまうとまた再発してしまう、と。だから彼女のためにも僕はもう会わないほうが良いと言われた。
 
あの時僕たちは互いに思い合っていた。けどあれからそれなりの時が経っている。きっと彼女も違う恋を見つけている事だろう。そもそも僕にはもう、そんな資格などないのだから……
 
 
とりあえず家に向かう。その途中、ビルについている巨大モニターでスクールアイドルとやらの特集が流れていた。最近はこういうのが流行っているのか。他にする事もないのでぼんやりと眺める。A-RISE、μ's……へぇ、
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ