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××のした人生最大の失敗
仕事の話、悲劇の始まり
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「それでね……」
ヴーヴー
 
 
スマホの通知が鳴る。正直せっかくのお話タイムなのであまり中断したくない。でももし急ぎのアレだといけないのでちらっと件名だけ確認しよう。なんてこった仕事の取引連絡じゃないか。
 
 
「おっと、ちょっとごめん」
「うん」
 
 
やむなく返事を打つ。早く返さないと久しぶりの仕事が他の人に流れてしまうかもしれないからね。
 
打ち終わってふとことりちゃんの方を見ると少し不機嫌そうな顔をしていた。そりゃそうだ。楽しく話してる途中に相手がいきなりメール打ちだしたら僕だって嫌だ。とりあえず何のメールだったかだけでもさりげなく伝えよう。
 
 
「ふう。久しぶりに仕事が入ったよ」
 
 
すると少し驚いた風な顔をして、
 
 
「なんの仕事してるの?」
 
 
しまった。そうだよね学費全部自腹で出してるのに久しぶりに仕事とか言ったら怪しいよね。でも何をしてるかは言えない。申し訳ないけど話を多少強引に戻させてもらおう。
 
 
「ん? 気になる?」
「うん」
「それはね……秘密〜」
「えぇー!」
「それより話の途中だったよね。その後どうなったの?」
「う、うん。えっとね……」
 
 
よかった成功だ。ごめんねことりちゃん。本当にこれだけは誰にも言えないんだ。なぜなら僕の仕事は……
 
 
────────
 
 
夕方、新宿路地裏。
今日の取引現場はここになっている。
 
 
「はじめまして。落人(おちひと)さんですか?」
 
 
今回の客は若めの青年のようだ。それなりに貯めてそうなおじさんでも1〜2ヶ月しかもたなかったから、これは結構すぐにダメになるかもしれない。この仕事上手く行く時はすごい儲かるから良いけど、すぐ客がダメになるから賭けがでかいなぁ。ちなみに落人っていうのは僕の仕事上の名前だ。
 
ん?結局何の仕事なのかって?
 
 
「……あまり時間はかけたくない。物はコレだ。代金を」
 
 
そう言いつつ粉の入った袋をちらつかす。
そう、僕の仕事は……
 
 
薬の売人だ。
 
 
────────
 
 
「……あれ……?ここ、は……」
 
 
ふと気がつくと、見知らぬ部屋にいました。一体なにがあったんだっけ……? たしか新宿に服を買いにきて、帰ろうとしてた時に噂のカッコいい人に声をかけられて、一緒に店に入って……。あまり思い出せません。とりあえず外に出ないと。晩ご飯の約束、お母さんたちが待ってる。そう考えて立ち上がった瞬間、
 
 
「おはよう。やっと目が覚めたんだね」
 
 
扉からあのカッコいい人が出てきました。
 
 
「すみません! いつの間にか
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