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星河の覇皇
第八十一部第二章 軍事の素養その四十四

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「だからいつも飲んでるのよ」
「そうか、じゃあ俺歯を磨いて寝るから」
 弟は今飲み食いしているスナック菓子と炭酸飲料がなくなって言った。
「それじゃあな」
「ええ、じゃあ私もね」
「飲み終わったらか」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「寝るわ」
「そうか、しかしな」
「しかし?」
「そのビールあれだよな」
「ええ、プリン体ないから」
 それのないビールだからというのだ。
「飲んでもね」
「痛風にならないか」
「そうしたビールよ」
「そこも気をつけてるんだな」
「痛風になったら」
 それこそとだ、姉は飲みつつ話した。いい飲みっぷりだ。
「怖いっていうから」
「あれ凄い痛いんだよな」
「何でも足の親指の付け根がね」
 その部分がというのだ。
「凄く痛くなるそうよ」
「それ先生が言ってたよ」
 弟もこう返した。
「二年の時の担任の」
「中学の時の」
「その時のな」
 まさにというのだ。
「その先生がな」
「痛風になったの」
「そうらしくてな」
「あんたにも言ってたのね」
「凄く痛いってな」
「経験者は語る、ってやつね」
「その先生ドイツ出身でな」
 この時代でもビールをよく飲む国だ、他にはチェコやアイルランドがビールをよく国として知られている。
「プリン体のあるビールの方が美味いってな」
「そうかしら」
「その先生が言うにはだよ」
 それでというのだ。
「毎日しこたま飲んでたらしくて」
「プリン体があるビールを」
「肴はソーセージとかベーコンって言ってたな」
「ああ、それだとね」
 それこそとだ、姉も言った。
「もうね」
「痛風になるか」
「そこに卵もあったら」
「そっちも好きだって言ってたな」
「もう完璧ね」
 それこそという返事だった。
「痛風にならない筈がないわ」
「ドイツじゃ今も多いんだよな、痛風」
「あそこはイギリス以上に飲んでるから」
 そのビールをというのだ。
「勿論私以上にね」
「飲んでるんだな」
「人によるけれど」
「それでか」
「痛風も多くて」
 この時代のドイツでも国民病となっている、ただしそれでも糖尿病と同じで完治する病気になっている。
「それでね」
「その先生が言ってた通りにか」
「痛むのよ」
「足の親指の付け根がか」
「そこから色々とあるから」
「だからか」
「私も気を付けてるの」
 なる前からというのだ。
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