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星河の覇皇
第八十一部第二章 軍事の素養その四十

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「連合じゃ色々言うけれど」
「あれだよな、奴隷とかな」
「あと変な漫画とかの題材にしてくれてるけれど」
「それないよな」
「ないわよ、というか貴族こそでしょ」
 エウロパではというのだ。
「ちゃんとした人多いでしょ」
「そうだよな、旦那様も奥様もな」
「素晴らしい方でしょ」
「優しくて公平で気前がよくてな」
「領主様になれば」
 それこそというのだ。
「確かな方でないと」
「駄目だしな」
「だからね」
「マールボロ家の旦那様もか」
「しっかりした方なのよ」
 これはそうした教育を受けているからだ、貴族として下の者には寛容でかつ温和でなければならないというのだ。また障害等の行いも当然として犯罪となる。
「チップだって弾んでくれるし」
「お給料以外にか」
「そう、何かあったらね」
 少し特別な仕事をした時はというのだ。
「それもね」
「出してくれるんだな」
「それも沢山ね」
「旦那様ってそうした方なんだな」
「あんたもさっき気前がいいって言ったでしょ」
「いや、俺チップは貰ってないから」
 それでというのだ。
「そっちはな」
「お話に入れなかったの」
「ああ、けれどか」
「そう、あの方チップもね」
「多いんだな」
「ちょっとしたことでくれるけれど」
 その額がというのだ。
「これがね」
「多いんだな」
「そうなの、まあ貴族の当然のこととして」
 チップ、これもというのだ。
「弾んでくれるのよ」
「ケチじゃないんだな」
「ケチな貴族はね」
 これもエウロパ貴族のマナーの一つである。
「もうそれだけでマイナスでしょ」
「確かに駄目に聞こえるよな」
「例えお家の財政が苦しくても」 
 実際にそうした貴族もいる、それぞれの領地の議会で定められた自分達の生活費が少なければ必然的にそうなる。
「チップはね」
「多く出してくれるのがか」
「貴族で」
 それでというのだ。
「うちはそんなに貧乏じゃないし」
「侯爵家だしな」
「領地も広くて賑わってるし」
「農業もいいしな」
「だからね」
 こうした好条件がそろっていてというのだ。
「それでなのよ」
「お金もあるからか」
「その分旦那様もね」
 マールボロ、彼もというのだ。
「気前がよくなられているのか」
「チップも多くか」
「お給料も高いし」
「じゃあ俺も就職したらか」
「そうなったら」
 それこそというのだ。
「お金には困らないわよ」
「それはいいことだよな」
「ギャンブルに溺れない限り」
 この遊びは言うまでもなく幾ら金があっても足りるものではない、これだけ金を無駄に使う遊びもない。
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