十香ラストティアー/最期の桜、新たな始まり……
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十香の最後の願いを聞き入れた澪、彼女に教えられた隣界にある桜の大木の下に士道と十香は肩を寄せ合っていた。。
士道「凄い……隣界にこんなに大きな桜が……」
十香「綺麗……」
十香は桜の枝に触れ、頬に撫でつける。
笑顔を見せる十香だが、士道の心にはその笑顔に儚さを感じていた。
受け止める事が出来ない、十香の最期……
士道(認めたくない……このまま……十香が最期を迎えるなんて……)
士道は拳を握り自己嫌悪と罪悪感だけが彼を蝕んでいく。
士道(許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が生きてる意味なんて生きてる意味なんて生きてる意味なんて生きてる意味なんて生きてる意味なんて生きてる意味なんて生きてる意味なんて生きてる意味なんて生きてる意味なんて生きてる意味なんてこのまま死にたいこのまま死にたいこのまま死にたいこのまま死にたいこのまま死にたいこのまま死にたいこのまま死にたいこのまま死にたいこのまま死にたいこのまま死にたいこのまま死にたい)
???「やり直したくないか……」
士道「誰だ!!」
???「お前の望みを言え……どんな望み叶えてやる……」
士道「俺の……望み……」
十香「シドー!!」
士道「!!!!」
十香「シドー、物凄い苦しそうだったぞ……何があった……」
士道「ハア……ハア……」
士道は正気を取り戻し、心臓を掴む。
士道「ごめん……俺……」
十香「わかってる……」
十香は士道の背中に額を当てる。
十香「わかるよ……シドーの気持ち……あれだけ私の為に戦ってくれたのに……辛かったよね……怖かったよね……悲しかったよね……それでも私を取り戻す為に……でもね……私はもっと怖い、この身体も……記憶も……何もかも消えちゃうと思うと……凄く怖いよ……」
涙を流す十香の胸中を知った士道は十香を抱き寄せる。
士道「俺も怖いよ……、目の前であれだけ助けようとした大切な女の子に置いていかれるのが、手を尽くした、犠牲にした、信念を貫いた、なのに……
取り戻せなかった……結局消えたのは自分の未練だけ……最低だよ……俺……」
十香「そんな事無い……」
士道「っ!!」
十香「シドーは守った物ならある……シドーの生きてる限り、私とシドーが共にした、ラタトスクと精霊の皆がいる。シドーはその居場所で大切な物を見つけてほしい」
士道「十香……」
そして十香の身体は透明になっていき、光が宿る。
十香「もう長くないみたい……」
士道「……!!」
強く抱きしめる士道の手を十香の手が重なり、士道のフェザーを十香が羽織る。
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