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星河の覇皇
第八十一部第二章 軍事の素養その二十九

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「精一杯の贈りもののつもりでもだ」
「連合から見ればですね」
「実に質素ですね」
「そうしたものですね」
「所詮は」
「そうだ、特に四大国が出るとな」
 日米中露である、ここでブラジルとトルコを入れれば連合を代表し顔役でもある六大国となるのだ。
「これがな」
「一国でエウロパが幾つもある様な国力で」
「そこまでの豊かさがあるので」
「我々としては」
「敵いませんね」
「アメリカの財閥の主の贈りものは」
 それ位になると、というのだ。
「私のそれなぞおもちゃだ」
「それ位ですね」
「彼等の豊かさを考えれば」
「最高級のスコッチウイスキーや血統書付きの名犬も」
「何でもないですね」
「まさにおもちゃですね」
「そんなものだ」
 それ位離れているというのだ。
「我々から見ればな」
「左様ですね」
「それではですね」
「あの四国の者が出られると」
「脅威ですね」
「そうも思うが。私は私なりにだ」
 マールボロ個人のプライドとしてというのだ。
「誠意を見せる」
「それが結論ですね」
「連合の豊かさには負けても」
「それでもですね」
「議員としては」
「そうする、豊かさには負けても」
 あらためて思うことだった、連合のそれを意識しても。
「誠意では負けるか」
「左様ですね」
「あの国については」
「誠意では負けないです」
「そして気品でも」
「連合の特徴としてだ」
 それは何かもだ、マールボロはエウロパ人の視点から話した。
「品がない」
「何につけてもですね」
「軍の士官ですら兵と同じです」
「パーティ―と称して彼等と共に飲んで食べる」
「そして騒ぎます」
「そうした者達なので」
「品性なぞだ」
 エウロパ人、特に貴族から見ればだ。
「あの国にはない」
「所詮は衆愚ですし」
「アメリカや中国が特に好きな派手なだけのものなぞ」
「負ける筈がないですね」
「お金をかけただけのものには」
「そうだ、そう考えるとな」
 連合にはというのだ。
「私もだ」
「誠意を以てですね」
「エウロパの品性を守り」
「そうして贈りものを行う」
「そうしますね」
「是非な、そうしよう」
 今度マウリアを訪れた時はというのだ、そしてだった。
 その話をしつつだ、彼は自身の屋敷に戻ったがここでだった。 
 夕食の後でナッツ類を肴にスコッチを飲んでくつろいでいるとだ、彼は丁度観ていたテレビのニュースを観て言った。
「これは」
「今のニュースですか」
「はじまった」
 こう家事をしていたメイドに話した。
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