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銀河を漂うタンザナイト
アスターテ星域会戦C
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第2艦隊旗艦パトロクロス 艦橋

「第6艦隊旗艦ペルガモン応答せよ、繰り返す。第6艦隊旗艦ペルガモン応答せよ」
「ダメです、繋がりません!」

通信士が泣きそうな顔で言う。

「そうか、第6艦隊は全滅したのか……」
「はい、その可能性が高いかと…」
「わかった、ありがとう」

ヤンは通信士に礼を言う。すると、横にいたアッテンボローが口を開いた。

「ラップ先輩、無事でしょうかね?」
「あぁ、無事であって欲しいさ」
「「‥‥‥」」

二人の間に降りかかった重苦しい空気を振り払うかのようにアッテンボローが口を開く。

「で、これからどうしますか?」
「第6艦隊の残存艦艇を集めて再編したいところだが……」
「この状況じゃ無理でしょうね」
「ああ、そうだな」
「となると、我々と第4艦隊だけで戦うしかないということですか」
「そういうことになるな」
「はあー」

アッテンボローは大きなため息をつく。

「仕方ないさ、これが戦争なんだから……」
「そうですね……」

こうして、帝国軍による奇襲により、同盟軍は多大な損害をうけ4万の総兵力の内、すでに半数近くを失っていた。しかし、それでもなお帝国軍の攻撃は止まらない。



「なに、第6艦隊が壊滅しただと!?」
「はい、残念ながらその可能性が高いかと……」
『確かに、あり得ないことではないな…』
「そんな馬鹿な、あの艦隊には歴戦の勇士達が集まっていたはずだぞ!それをたった一撃で葬り去るなど……」

パエッタは信じられないという顔をしながら、そう言う。

「お言葉ですが閣下、敵艦隊は第6艦隊13000隻に対し、20000隻です。数の上では負けているのですから壊滅したとみてよろしいかと…」
「むう……」

ヤンの言葉にパエッタは反論できなかった。

「ではどうするのだ?まさか一戦も交えずに撤退するわけにもいかんぞ」
「はい、敵はまだ健在です。ここで撤退せずに留まっていれば我が艦隊は帝国軍に蹂躙されるだけとなります」
「ならばどうするというのだ?」
『もはや勝敗は決しました。この上は敵に追撃される前にできるだけ整然と撤退し損害を少なくすべきかと、小官は愚考いたします』

ここでクロパチェクが無線から口をはさむ。

「いやしかし、撤退するわけには、うぅむ……」

パエッタは考え込む。

「閣下、今は悩んでいる場合ではないかと、このままでは我々は全滅です」
「わかっておる」

パエッタはそう言って目を瞑ると大きく深呼吸をし、苦虫を噛み潰したような顔になった。

「全艦、戦闘態勢を維持しつつ一旦後退、敵艦隊の攻撃を警戒せよ!!」
「…了解です」

ヤンの言葉と共に第2、第4艦隊は後退を開始するが・・
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