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星河の覇皇
第八十一部第二章 軍事の素養その二十二
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「それならばだ」
「暴力なぞあってはならないですね」
「それを行うのは無法です」
「選挙を通じて主張を行えばいいのです」
「それを行わないのならば」
「それは無法だしな、私は武力を手に入れるのだ」
 暴力ではなくと言うのだった。
「そのことはわかっておいてくれ」
「わかりました」
 側近達はカリーを食べつつジャバルの言葉に応えた、だがジャバルはサハラのことについて然程言うことはなかった。
 そしてその話を聞いてだった、エウロパからマウリアを訪問していたマールボロは祖国に戻ってから親しい軍人達に言った。
「ジャバル副主席に軍事の才能はない」
「そうなのですね」
「議員が見られたところ」
「そうした方ですか」
「それも絶望的にない」
 そこまでだというのだ。
「スポーツチームで言うならば親会社の経営者であるべきでだ」
「それで、ですか」
「そこから何もすべきではない」
「そうした方ですか」
「あの御仁は」
「そうだ、政治家としては百年に一度の人材かも知れないが」
 しかしというのだ。
「スポーツチームだとフロントに入るとな」
「駄目なのですか」
「フロントでも」
「それでも」
「フロントに入るとだ」
 そのチームのというのだ。
「どうしてもチーム戦略に関わるな」
「はい、編成やグラウンドの整備等に」
「関わります」
「それが仕事ですし」
「当然そうなりますね」
「若しそうなるとだ」
 ジャバルがマウリアの軍事に関わると、というのだ。
「あの御仁はそのスポーツを何もわからずだ」
「そして、ですか」
「チームの戦略に関わり」
「チームを乱す」
「そうしてしまいますか」
「スポーツチームが弱くなる第一の要因はだ」
 それは何かというと。
「フロントが駄目な場合だな」
「そうですね、それで弱体化したチームは多いです」
「主力選手が抜けたよりも」
「どうかという監督が就任した場合もですが」
「主力選手や監督の登用もフロントの仕事ですし」
「やはりフロントですね」
「そうだ、ましてやフロントが現場に介入するとだ」
 試合にというのだ。
「最悪だ」
「普通はしないですね」
「流石にフロントが試合に口出しすることは」
「ですがそれを行えば」
「その時はですね」
「素人の介入なぞだ」
 それこそというのだ。
「最悪の事態を引き起こす」
「君命といえどもといいますが」
「それがスポーツも然りで」
「現代の軍事もですね」
「それは同じですね」
「そういうことだ、そしてジャバル副主席はだ」
 また彼に話を戻すのだった。
「それをしてしまう」
「フロント、つまり国防に携わると」
「その時はですね」
「何かと介入し」
「最悪戦場にまで」
「そしてマウ
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