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星河の覇皇
第八十一部第一章 全戦線でその五十四

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「家の者達が食べる」
「そうなりますね」
「私も家族も食べるしだ」
「使用人もですか」
「同じだ、私がいいと言えばな」
 家の主である彼がというのだ。
「それならだ」
「いいということで」
「家の者全員にだ」
 使用人ひいては彼等の家族達にもというのだ。
「食べてもらう」
「余ったなら」
「それで足りないなら余分にだ」
「多く作る」
「それだけのことですか」
「そうだ、それに前以て多く作ってもらうしな」
 その考えだというのだ。
「カレーはだ」
「はい、あの料理はです」
 カミュが応えた。
「多く作れば作る程です」
「味が出るな」
「そしてよく煮込めばです」
 ルーをというのだ。
「その分です」
「味が出るな」
「実に」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「私もだ」
「カレーはですね」
「常にだ」
 好物であるそれを食べる時はというのだ。
「多く作らせている」
「左様ですね」
「そして残ってもだ」
 それでもというのだ。
「使用人達に食べさせる」
「そうされますね」
「そうだ、あとだ」
 ギルフォードは今度はこうも言った。
「やがてサハラともだ」
「あの国ともですか」
「統一すればですか」
「その時はですか」
「あの国とも交流を進め」
「そして深めますか」
「そう考えている、そして」 
 ギルフォードはさらに言った。
「その時は近いな」
「サハラが統一されるからですね」
 アランソが何故近いかを確認した。
「だからですね」
「そうだ、私もだ」
「今日報告があった勝利が」
「サハラの命運を決したと見る」
 どの国が統一するかをというのだ。
「全てをな」
「まさにですね」
「今日の勝利は決定的だ、何故あそこまでオムダーマン軍が勝利したか」
 エウロパ戦役を戦った経験からも言うのだった。
「わからないがな」
「どうもです」
 アランソが言ってきた。
「昼にプロコフィエフ参謀総長とお話しましたが」
「それで何と言っていた」
「あの勝利はです」
 オムダーマン軍のそれはというのだ。
「伏兵をかなり効果的に使ったかと」
「そうしてだな」
「はい、あの勝利はです」
 まさにというのだ。
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