暁 〜小説投稿サイト〜
冥王来訪
第二部 1978年
ソ連の長い手
ソ連の落日 その2
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考えられるのはソ連国内で政変があったのか、或いは……」
彼は、突っ込んだ質問をしてみることにした
「東ドイツを地図上から消そうとしたと言う事ですか」
大尉は、黒革バンドの腕時計を覘いた後、顔を上げた
「想像もしたくはないが、その線も否定はできない」
紫煙を勢い良く吐き出すと、深い溜息をつく
灰皿でタバコをもみ消した後、こう告げた
「あと未確認情報だが……、ポーランド政府が米空軍の基地使用を許可したそうだ。
長距離爆撃機の中継地点という名目でな」
顎に左手を触れながら、尋ねた
「本当ですか」
「取り敢えず、詳しい話は帰ってからだ。参謀本部から直々に訓令がある」

 いよいよ、米空軍の戦略爆撃機が、白ロシアに投入されるのか
ユルゲンは、思った
超大型起動兵器(スーパーロボット)、ゼオライマーの登場によって、今まさにドイツ民族の宿願が叶う
多数の命を吸ったソ連共産党が、この地上より消え去るのも夢ではない
そんな希望が、心の中に湧いてくるのを実感し始めていた
今は最後の準備期間なのだと、昂る気持ちを抑える
そして、戦いの火蓋が切られるのを待つばかりであった
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