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星河の覇皇
第八十一部第一章 全戦線でその四十三

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「忠臣の諫言もな」
「全てありますね」
「だから批判はあっていい」
 自分自身のそれはというのだ。
「私自身のな、だが」
「ご家族へのそれはですね」
「私は許さない」
 妻子のそれはというのだ。
「流石にな」
「それは当然ですね」
 カミュはギルフォードの今の言葉は是とした。
「やはりです」
「誹謗中傷はな」
「ご家族へのそれは」
「只の悪意ある攻撃だ」
「批判でも何でもなく」
「質の悪いネット上での書き込みも私個人のものならいいが」
 それは一行に構わないというのだ。
「私を攻撃するにあたって家族を狙う」
「そうした行為はどうかというと」
「卑劣な悪意あるものだからだ」
 そうした攻撃だからだというのだ。
「私としてもだ」
「肯定出来ないですね」
「到底な」
 そうだというのだ。
「だからだ」
「閣下もですね」
「そうした攻撃は許さない」
「エウロパの法でも定められています」
 アランソも言ってきた。
「言論の自由は保証されていますが」
「悪質な攻撃はな」
「例えそれが言論であるものでも」
「言論の自由は絶対だが」
 それでもというのだ。
「悪意ある誹謗中傷、それも関係者へのそれはな」
「赦してはならない」
「そうしたものだ、イエローペーパーもゴシップ程度ならいいが」
 イギリスではこの時代でもゴシップ好きが国民性の一つとなっている、この性分はそのままである。
「しかしだ」
「それが悪意あるものになると」
「あってはならない」
「そこは加減ですね」
「私はそうしたものには興味はないが」
 ゴシップにはというのだ。
「それはな」
「あっていい」
「そうなのですね」
「そうしたものが好きな者もいる」
 祖国イギリスの国民達を見ての言葉だ、階級に関係なく。
「ならだ」
「閣下としてはですね」
「無理に止めないですね」
「それはしない、しかし」
 それでもというのだ。
「それが笑い話であるうちはいいが」
「悪意あるものになると」
「問題ですね」
「よくある話だがな」
 ゴシップが悪意あるものに変わることはというのだ。
「そうなれば問題だ」
「よくです」
 カミュはエウロパでもよくある事態を話した。
「個人情報を暴いたり事実無根のことを言い募る」
「ネットでは特に多いな」
「特定の攻撃されている人間に対して」
「あれは当然犯罪だが」
 言うまでもなく個人情報の保護はこの時代でも法律で定められていることだ、エウロパでも他国でも然りだ。
「それでもだな」
「行う輩が後を絶たないですね」
「ああした行為はあってはならない」
 絶対にと言うのだった、ギルフォードも。
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