暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十一部第一章 全戦線でその三十八

[8]前話 [2]次話
「しかしだ」
「そこまで強いことではないですね」
「あの国は全体が発展していっている」
 一国だけでなくというのだ。
「そうした国だからな」
「それで、ですね」
「直接的かというと難しい」
「連合全体の中のことなので」
「包括的だな」
 直接的でなくそちらだというのだ。
「連合全体の中の一国のことだからな」
「そこは違いますね」
「直接的ではな、だからこの話は置いておく、ではな」
「はい、軍の計画ですね」
「それを話してもらいたい」
 こう言ってだ、そしてだった。
 ギルフォードはモンサルヴァートからエウロパ軍の現状を報告させた、そうしてから彼が帰ってからだった。
 首相であるカミュ、副首相であるアランソと会議の場を持った。その会議の場でこう言ったのだった。
「軍も順調にだ」
「はい、発展していっていますね」
 カミュはギルフォードにこう返した。
「有り難いことに」
「現状は満足すべきだ、だが」
「満足してもですね」
「それに油断せずにな」
「さらに手を打っていきますね」
「国土全体の防衛体制のさらなる強化にな」
 現状以上のというのだ。
「兵器の開発にだ」
「それにですね」
「規律の維持、訓練の徹底もだ」
 そうしたこともというのだ。
「進めていっているが」
「そちらもですね」
「順調でもだ」
「満足せず」
「さらに進めていく、時も来た」
「ではいよいよ」
「暗黒宙域突破の為にだ」
 このことをカミュにも言うのだった。
「船を出していく」
「艦隊を」
「軍艦は十隻単位だが」
 それでもというのだ。
「補給艦や工作艦を連れて行ってな」
「そしてですね」
「そうだ、中継基地を建設しながらだ」
 そのうえでというのだ。
「徐々にだ」
「先に進んでいきますね」
「あの暗黒宙域をな、それをだ」
「今からはじめますか」
「そうしていく、ようやく来た」
 その時がというのだ。
「これから多くの人手と資源、そして予算も使うが」
「それでもですね」
「行っていく、新天地を手に入れる為にな」
「ことを進めていきますね」
「そうしていく、今は一歩に過ぎないが」
 しかしと言うのだった。
「千里の道もという」
「その一歩からですね」
「その一歩を踏み出すことが最も難しいが」
 はじめることがというのだ、ギルフォードはカミュに対して今そのことを言っているのだ。
「それを踏み出す」
「左様ですね」
「予算はかなりのものになります」
 今度はアランソが言ってきた。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ