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星河の覇皇
第八十一部第一章 全戦線でその三十四

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「だから軍にも言うのだ」
「兵器の開発と国土の防衛の強化をですね」
「そして暗黒宙域の踏破もな」
「言われていますね」
「既に暗黒宙域との境に幾つか港を開いた」
 この場合は軍港である、軍の艦艇の為のそれだ。
「そこからだ」
「徐々にですね」
「暗黒宙域を進んでいくとしよう」
「それでは」
 モンサルヴァートは敬礼をしてギルフォードに応えた、そしてギルフォードはここでモンサルヴァートに話した。
「サハラに話を戻すが」
「はい、オムダーマンは会戦に勝利しました」
「この勝利は大きい、そしてだ」
 ギルフォードはさらに話した。
「さらにだ」
「オムダーマン軍は動きますね」
「全軍を以て全戦線でな」
「今日のうちにですね」
「攻勢を仕掛けるな」
「閣下もそう思われますね」
「私も軍人だった」
 エウロパ戦役のことを言うのだった。
「もっと言えばイギリス政界にいた時はな」
「国防にも携わっておられましたね」
「国防省にいたこともある」
 イギリスのだ、ギルフォードはイギリス政界において非常に優れた政治家として既に名が知られていたというのだ。
「だからな」
「軍事のこともですね」
「わかっている、だからだ」
「エウロパ戦役でもですね」
「軍人として動けた」
 軍を指揮してというのだ。
「そして今もだ」
「わかりますか」
「私は元々文民だがな」
 それでもとだ、鋭い目で言うのだった。
「わかることはわかる」
「今オムダーマン軍は」
「攻勢に出る」
 そうしてくるというのだ。
「全戦線でな」
「ティムールに対してですね」
「攻勢に出てな、シャイターン主席はいないな」
「タンホイザー司令長官の見立てでは」
「総司令官が不在だ」
 戦場にというのだ。
「ならだ」
「今こそですね」
「絶好の好機だ」
 オムダーマン軍にとってというのだ。
「だからだ」
「これをいい機会として」
「まさにな」
「攻勢に出て」
「全戦線を突破し」
 ティムール軍のそれをというのだ。
「そこからだ」
「ティムールの首都サマルカンドに向かう」
「途中シャイターン主席が復帰しても」
 それでもというのだ。
「ティムール軍を徹底的に叩きだ」
「損害を与え」
「彼が復帰したとしてもだ」
「どうにもならないまでにする」
「それが狙いだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「オムダーマンはここで攻勢に出てだ」
「戦争自体の勝利をですね」
「確かなものにする」
 断言して言うのだった。
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