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少女は 見えない糸だけをたよりに
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 水曜日の朝、お母さんに

「お母さん 今日 午後から お友達と 出掛けるんです すみません お庭のお掃除できなくって・・」

「あら 珍しいわね いいのよ 掃除なんて 楽しんでいらっしゃい でも、遅くなんないようにね 暗くなる前に帰ってらっしゃいよ」

「わかりました すみません」

 烏丸の地下鉄の駅で待ち合わせをしていた。私は、グレーのストラップキュロットに編み上げのブーツで、直ぐに、ゲンさんに会えた。

「香波ちやん ミニスカート 可愛いよ」

「ありがと でも、キュロットだからね」

「あっ そうか じゃぁ 見える心配 要らないんだ でも 走ると速そうな脚だよね」

「うふっ ゲンさんでも そんなこと言うんだね 大丈夫よ」

 そして、天神川から電車で嵐山へ。祇王寺から天龍寺に向かってずーと歩いた。どこも紅葉が綺麗で、紅く、私はこんなの初めてだった。大学の近くには黄色く色づくのが多かったし、家の池の淵にも紅くなってる紅葉があるけど、こんなにいっぱいなのは見たこと無かった。

「うわー きれい! すごーい ねぇ ゲンさん」と、私は、ゲンさんの手を取っていた。そのまま、手を繋いで歩いていた。

「香波ちゃん 自分は こういうの慣れてないんで 恥ずかしいっす」

「私も 少し恥ずかしいんだけどね まわり見てよ 手も繋いでないほうが、なんだか目立っちゃうよ」

「はぁ そんなもんなんですね でも、香波ちゃんみたいな可愛い娘と自分じゃぁ 釣り合わないって かー」

「そんなことないわよ ゲンさん 恰好いいわよ ごつくて・・ それに 私のお兄ちゃんなんだから」

「お兄ちゃんかー やっぱり」

「そうよ ごめんね でも ゲンさんと居ると安心できるから 好きですよ」

 竹の小径をぬけて、定食屋さんでお昼を食べて、私達はカップコーヒーを持って保津川を眺めながらベンチに座って、お話をしていた。

 私は、島にいた時の生活とかを話し始めていて、島を出て京都に来た理由もあの人のことも話した。そして、男たちに襲われかけてバクに助けてもらったことも。

「ひでぇ奴等だな 自分がその場にいたら、海にぶん投げてやるんだけどな」

「うふっ まだ そん時は ゲンさんと知り合って無かったもの」

「あっ そうかー だから、その彼が自然研究会なんだ 早く、会えるといいね」

「そう でも きっと 帰って来ると信じてるの ゲンさんとこうやってるとこ見ると気分悪くするかもね」

「そんな 気の小さい男じゃぁないんだろう」

「うん そう 思ってるけどね」

「その彼も こんなに可愛い娘が待っているなんて知らないんだろう なんか 複雑だね」

「でも、待つしかないんだー 糸で繋がってい
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