第三章
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「よく家族の人達皆我慢してますね」
「他にも親戚で揉めごとがあると絶対に一方にいてね」
「騒動起こしていたんですね」
「昔から子育ても家事も他の人に押し付けて遊んで」
「育児放棄もですか」
「何かあるとヒステリー起こして喚き散らして執念深くて底意地が悪くて」
「しかも自己中心的ですか」
「自分が遊びたいだけ遊んで観たいテレビ観てね」
そうした人生を送ってというのだ。
「親戚中に迷惑かけるだけかけて生きていて」
「今回そうした家出ですか」
「それで親戚のある人が遂に本気で怒って」
そうなってというのだ。
「その人が動いて親戚全員に縁切りする様に言ってね」
「縁切りになってですか」
「あのお家から追い出されたらしいわ」
「家出どころか追い出されたんですね」
「お家の金どころかその人のお金も全部取られて」
そうなってというのだ。
「頭がおかしいということにされて精神病院に叩き込まれたらしいわ」
「徹底してますね」
「老人ホームに入れるんじゃなくてね」
「もう狂人扱いですか」
「実際そうした感じだったらしいし」
「何か自業自得ですね」
「もう一生出られないで」
精神病院からというのだ。
「家族も誰も会いに行かない」
「そんな余生ですね」
「聞いてる限りだとその人は生きていたら駄目よ」
麻里子は怒って断言した。
「生きている限り害毒を撒き散らし迷惑を垂れ流す」
「そんな人もいるんですね、世の中」
「そうよ、世の中残念だけれどね」
「生きていたら駄目な人もいるんですね」
「ヤクザ屋さんとかね、けれどミヤみたいな娘はね」
「生きるべきですね」
「そういうことよ。普通の命はね」
麻里子は今度は穏やかな顔で話した。
「生きるべきよ、いえ生きなければならないわ」
「だからですね」
「また里親を探してね」
「貰うんですね」
「今度は大丈夫よ、あんな人はいないから」
そうした生きていけはいけないまでに碌でもない家族はというのだ。
「皆素晴らしい人達ばかりで事前によくお話したから」
「安全ですね」
「そうよ」
麻里子は笑顔で言った、そしてだった。
団体でミヤを里親に引き渡す時に彼女に笑顔で告げた。
「今度は貴女は幸せになれるわ」
「ニャア」
ミヤは麻里子に会いそうよく鳴いて応えた、そうしてだった。
今度は皆優しい家族に迎えられてだった、幸せに過ごした。麻里子は暫くして例の老婆が精神病院の中で暴れ狂いその結果頭の血管が切れて誰も来ない葬式が簡単に終わって無縁仏に放り込まれたこととミヤの幸せな生活を聞いた。そして生きてはいけない命がなくなり生きるべき命が幸せに過ごしていることに笑顔になった。
失ってはいけない命といてはいけない命 完
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