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動かないので太った
第一章

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                動かないので太った
 外木場碧は明るく活発な性格である、中学高校と水泳をしていて全国大会にも出ている。茶色の短い髪の毛で一六四程の背で大きな明るい目と細い眉に小さな赤い唇とメリハリの利いたスタイルである。
 だがその彼女がだった。
「えっ、交通事故?」
「大学に入ってすぐにね」
 友人達が彼女のことを話していた。
「覚醒剤打ってたドキュンの運転する車に撥ねられて」
「全治半年なの」
「幸い後遺症はないらしいけれど」
 それでもというのだ。
「そこまでの怪我らしいわ」
「それは災難ね」
「それで今入院してるわ」
「そうなのね」
「ただ入院したのが大学のある北海道の病院だから」
「私達鹿児島だからね」
「お見舞いには行けないわ」
 こう話した。
「メールで元気かどうか聞く位よ」
「それじゃあそれでお見舞いしましょう」
「今はね」
 こうした話をしてだった。
 友人達は碧にメールを送ってそれで見舞をしていた、メールの碧は普段と変わらず彼女達は碧は退院したらまた元気に頑張ると思っていた。
 だが退院してだった。
 自宅療養になり鹿児島に一旦戻ってきた時に彼女の実家に行って見舞うとだった。
「えっ、碧!?」
「嘘でしょ」
「どうしたのよ、そんなに太って」
「しかも目に隈まで出来て」
「いやね、水泳してたらカロリー使うでしょ」
 碧は丸々と太ったそれこそビヤ樽の様な顔で語った。
「身体全体使うから」
「それであんたかなり食べてたわね」
「そうだったわね」
「怪我しても食欲変わらなくて。病院食でも親や親戚がどんどん差し入れ送ってくれて」
 病院にというのだ。
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