暁 〜小説投稿サイト〜
俺様勇者と武闘家日記
第2部
エジンベア
ノルドの過去
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 アッサラームでアルヴィス、ビビアンと別れ、今度は新たにルカが同行することになった。
 町を出て次に訪れたのは、近くの洞窟に住むホビット族のノルドさんのところである。
 カリーナさんの話によると、六つあるオーブのうち、レッドオーブを持っていたのが、勇者サイモンの仲間でもあったホビット族のノルドという人物だったそうだ。もちろん今会うノルドさんがその人と同一人物かはわからないが、聞いてみるに越したことはない。何しろオーブの手がかり自体、とても少ないのだから。
 町からさほど遠くない場所に位置しているその洞窟は、初めて来た時と変わらず静かだった。前もこうやって、誰もいないと思って勝手に中に入ってしまって怒られたのを思い出す。
「ごめんくださーい! ノルドさんはいますかー!?」
 なので今度は中に入る前に、ノルドさんの名前を大声で呼んだ。すると奥の方から、聞き覚えのある間延びした声が聞こえてきた。
「誰だぁー? わしを呼んでいるのはー?」
 声とともに現れたのは、私たちより頭二つ分ほど背の低い、髭を蓄えた小柄な男性。その姿を見た途端、久々に出会えた知己との再会に私はいっそう心躍る。
「ノルドさん!! お久しぶりです!!」
 自身を呼ぶ私の声に、ノルドさんはすぐに目を丸くした。
「おお、久しぶりだな!! 勇者とその仲間ではないか!! 元気そうでなによりだ」
 ノルドさんは私たちを目に止めたとたん、笑顔で出迎えてくれた。
「相変わらず辛気臭いところに住んでるんだな」
 洞窟の天井を見上げながらユウリが言う。
「あんたは変わらず口が減らないようだな。まあいい。それと……そのちっこい子供はドリスのところの弟子か?」
「は、はい!! お久しぶりです、ノルドさん」
「二人とも、知り合いなの?」
「師匠のお得意様だよ。時々店に来てくれて色々買ってくれるんだ」
「ドリスとは昔からの知り合いだからのう。薬とかアイテムとか、いろいろ世話になったんだ」
 どこか懐かしむように話すノルドさん。そこへ、ユウリが口を挟む。
「ひょっとして、勇者サイモンと旅をしていたときの御用達にでもしてたのか?」
 その言葉に、ノルドさんの眉がぴくりと釣り上がる。
「あんた、何故それを知っている?」
「そう答えるということは、否定はしないんだな」
 二人の間に緊張感が漂う。私とルカはハラハラしながら事の成り行きを見守っていたのだが、
「まあ、あんたらを疑う理由もないし、隠す必要もないだろう。いかにもわしは、昔サイモンと共に魔王に挑んだ者だ」
 ノルドさんはあっさりと肯定した。
「じゃあやっぱりカリーナさんの言うとおり……」
 レッドオーブを持っていたホビット族のノルドさんは、この人で間違いなかったんだ。
「俺はテドンであんたの仲間の一人である、イグノー
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ