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ハッピークローバー
第十六話 飲みながら賑やかにその十四
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「ご馳走食べてお屋敷に住んでいつも遊んでとか」
「そうしなくても」
「こうして暮らせたら」
 それでというのだ。
「幸せだと思うわ」
「普通で」
「その普通と離れた人いるでしょ」 
 かな恵は一華に言った。
「そうでしょ」
「毒親とかいる人ね」
「私達は皆お父さんとお母さんいい人だけれど」
 それでもというのだ。
「毒親だとね」
「それだけで大変ね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「それで孤独でもね」
「不幸ね」
「そう、だから」
 それでというのだ。
「私達はね」
「幸せなのね」
「そう思うわ」
 実際にというのだ。
「そうね」
「そうなのね」
「だから」
 それでというのだ。
「今の私達はね」
「幸せなのね」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「幸せは普通にあって」
「身近に」
「楽しめるものじゃないかしら」
「かな恵はそう考えてるのね」
「一華ちゃんも北朝鮮に生まれたくないでしょ」
「誰が生まれたいのよ」 
 一華はむっとして返した。
「あんな国に」
「そうよね」
「いい目見るのは一人だけじゃない」
「将軍様だけでね」
「あの人だけお腹一杯食べて」
「そうよね」
「他の人は餓えてるじゃない」
「皆痩せてるしな」
 達川も言ってきた。
「あの国の人達は」
「そうよね」
 一華は達川の言葉に頷いた。
「皆ね」
「痩せていて」
「もうそれだけ見てもわかるわね」
「あの国がどんな国か」
「本当にね」 
 実際にというのだ。
「わかるわ」
「あの国に生まれなかった」
 かな恵はまた言った。
「そのこともね」
「幸せね」
「地獄に落ちるのとね」
「同じね」
「あの国に生まれたらね」
「それだけでなのね」
「アフリカにもああした大変な国ってあるらしいけれど」
 それでもというのだ。
「日本の身近だとね」
「あの国ね」
「もうあそこしかね」
 まさにというのだ。
「思いつかないわ」
「そう言われたら私もね」
 一華もそれは頷いた。
「そうね」
「でしょ?一華ちゃんも」
「あそこは有名だしね」
「どういう国かね」
「ええ、ただあんな国でも好きな人いるってね」
 一華は首を傾げさせつつ言った。
「それが凄いわ」
「生まれただけで地獄の国がね」
「何がいいのよ」
「大抵の人そう思うわね」
「絶対にね、変な人もいるわね」
「そうよね、けれど私達は違う」
「あの国が駄目ってわかってるからね」
 こうかな恵に返した。
「もうそれでね」
「いいわよね」
「ええ、しかし今こうしていて」
「幸せよね」
「そうね、幸せってね」
 考えつつかな恵に述べた。
「案外近くにあるものかもね」
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