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高級レストランの人気メニュー
第二章
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「それでだ」
「こちらまで来られたんですか」
「そして当店にな」
「オーナー自らが来られて」
「召し上がられたいらしい、だからな」
「くれぐれもですね」
「そうだ、失礼のない様にだ」
 こう言うのだった。
「宜しくな」
「わかりました」
 藤本は頷いた、そしてキッチンに戻ったが。
 すぐに注文が来た、その注文はというと。
「お子様ランチですか」
「そうだ、それだ」
「オーナーが直々に言われた」
「それだ、今から作るぞ」
「わありました、しかしオーナーが食べたいとは」
 そのお子様ランチをとだ、福澄は首を傾げさせて言った。
「意外ですね」
「人気メニューだから実際の味を確かめたいんだろうな」
「だからですか」
「ご自身が言われてのメニューだしな」
「そうですか、それじゃあ」
 福澄はオーナーが大人と思って大人が食べるメニューかと思いつつも頷いた、作るのなら全力なのが彼も藤本も考えていてだ。
 全力で作った、そのうえで出したが。
「オーナーが美味しかったのでシェフに直々にお礼を言われたいそうだ」
「えっ、オーナーがですか」
「俺達にですか」
「そうだ、最高のお子様ランチだったとのことだ」
 支配人は藤本と福澄に話した。
「だからだ」
「そうですか、それでは」
「今からですね」
「こちらに来られる」
 支配人はこう言ってだった。
 オーナーを二人がいる店のキッチンに案内した、すると。
 奇麗なぴんく色のドレスを着た黒髪を姫カットにしている五歳位の女の子だった、色白で楚々とした顔立ちで黒目がちの目が印象的だ。
 その少女がだ、二人にぺこりと頭を下げてお辞儀をしてから言ってきた。
「結構なお味でした、有り難うございます」
「あの、オーナーって」
「この方だ、オーナーの八条奈央様だ」
「そ、そうですか」
「驚いたか」
「まさかうちのオーナーが」
「八条グループは世界的な企業だ、だから幼い方でもな」
 そのグループの経営者の一族ならというのだ。
「経営陣におられるのだ」
「そうですか」
「名前だけです、お子様ランチは私の我儘ですが」
 オーナーは笑って話した。
「受け入れてもらって嬉しいです、そして美味しかったです」
「それは何よりです、しかし驚きました」 
 福澄は実際にこれ以上はないまでに驚いた顔である、それは藤本も同じだった。唖然とさえなっている。
「オーナーがお子さんだとは」
「世の中こうしたこともあるということだ」 
 支配人はその藤本に最初から知っていたという顔で応えた
「何でもあるものだ」
「お子さんでもオーナーであったりしますね」
「そういうことだ」 
「わかりました」 
 福澄はまだ驚いていたがそれでも頷いた、そしてだった。
 オーナ
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