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展覧会の絵
第一話 キュクロプスその十
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があった。
 天井から逆さ吊りになった骸もあった。しかもただ逆さ吊りになっているのではなかった。
 ゆっくりとだ。何かの刃物でだ。切り刻まれた後があったのだ。屍のその顔は恐怖で凍りついている。その断末魔の、血塗れの顔でこと切れていたのだ。
 その骸も見てだ。警官達は話すのだった。
「出血多量で死んでますね」
「ああ、生きながら吊るされてな」
「それで殺されてますね」
「時間をかけて」
「何なんだ、一体」
 私服の刑事が蒼白になった顔で言った。
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