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ドリトル先生とめでたい幽霊
第八幕その七

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「煙草がないとか検閲が厳しかったとか」
「書いているんだ」
「作品の中に」
「織田作さんも」
「それで終戦直後のことも書いているよ」
 その時のこともというのです。
「世相って作品でね、実は今日行った天下茶屋の商店街それにどうも鶴橋の方も元は闇市かそうしたものだったらしいけれど」
「闇市のことも書いているんだ」
「織田作さんは」
「そうだったんだ」
「そうだよ、その世相でね」
 この作品でというのです。
「夫婦善哉は二次大戦前で世相は終戦直後だよ」
「それぞれ書かれた時代が違っていて」
「それぞれの大阪が書かれているのね」
「そうなんだね」
「織田作さんの作品だと」
「そうだよ、そしてね」
 それにというのです。
「どの作品でも所謂だらしない人も出るね」
「織田作さんの作品は」
「そうなのね」
「先生前にもそう言ってたね」
「だらしなくてお金にいい加減で」
「お仕事やお家を転々として」
 そうしてというのです。
「大阪の街を彷徨って」
「それで最後に落ち着く」
「織田作さんの作品はそうしたものが多いって」
「そうなんだ、それが織田作さんの作風で」 
 それでというのです。
「それぞれの時代の大阪も書いていてね」
「闇市も書いているんだ」
「今は商店街になっている場所を」
「大阪のそうした場所を」
「終戦直後の」
「そうだよ、それで明日は京橋に行くけれど」
 今度はそちらだというのです。
「それと此花の方にもね」
「そこも大阪だよね」
「やっぱり」
「そうだよね」
「そうだよ、そうしたところも見ていこうね」
 笑顔で言ってでした。
 実際に先生は動物の皆今回は王子も一緒でまずは此花の方に来ました、そこには阪神の電車もあってそれで、でした。
 阪神の駅を見た王子が先生に言いました。
「やっぱり大阪はね」
「野球は阪神だっていうんだね」
「そう思ったよ」
「うん、パリーグは昔三球団あったけれどね」
「南海、阪急、近鉄だね」
「どのチームも親会社は鉄道会社でね」
 それでというのです。
「本社が大阪にあったんだ」
「そうだよね」
「けれどやっぱりね」
「阪神強いよね」
「関西全土でそうでね」
「今じゃ全国区だからね」
 阪神タイガースというチームはというのです。
「そうなっているからね」
「そうだね」
「だからもう大阪で野球は」
「阪神だね」
「そう言っていいよ」
 本当にというのです。
「何といっても」
「僕達が見ても華があるよね」
「外国人のね」
「あのユニフォームに甲子園球場だけでなくて」
 さらにというのです。
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