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おかしな作家
第一章

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                おかしな作家
 平野芳樹は作家である、そろそろ五十になるとある権威があるとして知られている賞を幾つも受賞している人物だ。
 だが彼のネットでの評判は散々なものだった。
「あいつの本読んだことないぞ俺」
「俺純文学読まないしな」
「純文学って言ってもあいつも作品偏ってるぞ」
 こうした意見が出た。
「滅茶苦茶左だぞ」
「そんなに左か」
「左過ぎて読めないぞ」
 こう話されていた。
「書くっていったら差別とかマイノリティとかばかりだぞ」
「そんなのばかりか?」
「ああ、ばかりだよ」 
 まさにというのだ。
「そうしたな」
「そうなんだな」
「ツイッターで言ってることも凄いからな」
「あれか?そっちでもか」
「ああ、差別とかマイノリティーでな」
「やっぱりそうか」
「政治のことも色々言っててな」 
 そうしてというのだ。
「かけもりとかな」
「ああ、野党がずっと言ってる」
「あれの話もな」
「政権批判か」
「あれだけ調べても出ないだろ」
「あれどっちも言い掛かりだろ」
「野党のな、野党も政策出さなくなっただろ」
 今度は今の日本の野党のことが話された。
「そうだろ」
「政権握ってた時に失敗したせいか?」
「違うだろ、もうそれが楽だからだよ」
「政策出さずに文句言ってる方がか」
「そうしたら運動家とかがついてくるからな」
 彼等の支持を得るからだというのだ。
「だからな」
「それでか」
「ああ、もう政策を放り出してな」
 それを考えて世に出すことを放棄してというのだ。
「それでな」
「もうスキャンダルの追求か」
「あと与党の政策に何でも反対だよ」
「昔の会社党と一緒だな」
 そうなればというのだ、昭和の頃万年野党と言われただ与党の政策に何でも反対していただけの政党と、というのだ。
「もう」
「というかもう完全に会社党だろ」
「先祖返りしてか」
「ああ、それでな」
 そのうえでというのだ。
「ああしてだよ」
「揚げ足取りとスキャンダルのでっちあげか」
「それをやってるだけだよ」
「それでその野党にか」
「滅茶苦茶肩入れしててな」
 そうしてというのだ。
「与党の攻撃もな」
「してるんだな」
「ああ」
 実際にというのだ。
「そういう奴でオリンピックにもな」
「野党反対してるよな」
「そうだろ、だからな」
「平野もか」
「見てみろ、酷いからな」
「どんなのだ」 
「あいつのツイッターで言ってるぞ」
 そこでというのだ。
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