第一章
[2]次話
南蛮黒船
学園にキリスト教の教義を教える新しい教師が来た、宗教の話なので教える先生も聖職者だった。
その教師はシスターだったが。
「おい、凄過ぎるだろ」
「美人だな」
「青い目で眉と睫毛は金髪で」
「肌は白くて面長の顔で顎の先が尖っていて」
「唇は紅で小さくで」
「背は一六〇位でな」
「あの胸か」
シスター=ミカエラ、アメリカのフィラデルフィアから来たという彼女を見て学生達は驚きを隠せなかった。
「凄いな」
「九十はあるよな」
「普通にあるだろ」
「シスターの服からでもな」
露出が全くないその服からでもというのだ。
「胸がはっきり出ていてな」
「その形が」
「物凄いな」
「爆乳じゃねえか」
「文字通りそうだな」
「凄い胸だな」
その胸を見て言うのだった。
「本当にな」
「あんな凄い胸見たことないぞ」
「俺もだ」
「文字通りの爆乳だ」
「しかも形もよさそうだな」
「あんな胸だとな」
「もう授業どころじゃないな」
こう言うのだった、彼女というか彼女の胸を見て。
男子生徒達はもう彼女の胸に釘付けだった、そして女子生徒達も。
「あの胸凄いわね」
「お顔もいいけれど」
「やっぱりあの胸よ」
「私達の誰よりも大きいじゃない」
「凄いわ」
本当にというのだ。
「形もよさそうだし」
「あの胸を見てると」
「もうね」
「負けたというか敵わない」
「そう思うばかりね」
「本当にね」
こう言うばかりだった、そしてだった。
彼女達もシスターの胸ばかり見た、兎角彼女の胸は注目された。
誰もが胸を見てだ、その授業は。
耳に入っていなかった、それでだ。
学園の理事長は困った顔で言った。
「シスター=ミカエラのことだが」
「生徒がですね」
「あまりに意識し過ぎている」
こう高等部の校長に話した。
「どうにも」
「はい、非常に温厚で教えることも上手で」
「礼儀正しくな」
「キリスト教への理解も素晴らしいが」
「素晴らしいシスターだ」
理事長はこのことは認めた。
「アメリカから来てもらっただけはある」
「左様ですね」
「だがな」
「生徒達はですね」
「彼女のそうしたところを見ない」
「別の場所を見てしまいます」
「考えてみれば仕方ないか」
理事長は校長と昼食を食べつつ言った、二人共食べているのはざるそばだ。初老の気品のある男二人で食べている。
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