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Fate/WizarDragonknight
協力はしない
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だから、敵をうまい具合に利用すればいい」
「……」
「間違えないでよ。今、俺たちは八岐大蛇って大荒魂を止めたい。それが達成できれば、アンタが俺を倒そうとしたって構わないんだから」
「キサマ……」

 数秒、ソロは黙っていた。
 やがて。

「もういいかな?」

 トレギアの声に、ハルトとソロは同時に彼を向く。

「待ちくたびれたよ。私と戦うんだろう?」
「そうだね。行くよ……! ソロ!」
「ッ……勘違いするな。キサマと手を組むのは今回だけだ」

 ソロがスターキャリアーを取り出す。その中より現れたラプラスが、ソロの隣に並んだ。

「それでもいいよ。今だけでも……他の誰かを助けるために、お前の力を借りるよ!」
「フン」

 ハルトがドライバーオンの指輪を使い、再度ウィザードライバーを出現させる。

『ドライバーオン プリーズ』

 月明りに照らされて、鈍く光る銀のベルト。それはやがて、魔法詠唱を始めた。

『シャバドゥビダッチヘンシーン シャバドゥビダッチヘンシーン』

 魔法の詠唱が流れる中、ハルトは再びルビーの指輪を左手中指に付ける。そのカバーを下ろし、ルビーの指輪を、ウィザードの顔をモチーフにしたものとなる。
 そして、ソロの前に描かれるムーの紋章。
 ムー大陸、ラ・ムー。そしてブライ。これまで幾度となく敵として現れたムーの紋章は、今回だけは味方として肩を並べるという事実に、ハルトは少し高揚した。
 そして。

「変身!」
「電波変換!」
『フレイム プリーズ ヒー ヒー ヒーヒーヒー』

 ハルトとソロの前に現れる、赤い魔法陣。同時に、ハルトとソロの姿を、ムーの紋章とともに紫の柱が包んでいく。
 やがて、そこで行われたのは、二人の変身。
 指輪の魔法使いウィザード。そして、ムーの戦士、ブライ。

『コネクト プリーズ』
「ラプラス!」

 ウィザーソードガンとラプラスソード。
 それぞれの武器を手に、トレギアへ向かっていった。
 だが。

『その勝負、ちょっと待った!』

 横やりの声。
 脳内に直接響いた声に、ウィザードは足を止めるのだった。
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