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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
ハーケン会戦〜灰獅子隊、出陣〜
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、”ヴァンダイク元帥の今の行動すらもカシウス卿は先読み”していたのですか?」

「あ………」

「確かにあの爺さんの行動すらもわかっていたような口ぶりだったな。」

アルゼイド子爵のレンへの指摘を聞いたセドリックは呆けた声を出し、アッシュは目を細めてレンを睨んだ。

「うふふ…………そこまでわかったのなら、”灰獅子隊が今回請けた要請(オーダー)の内容ももう察する事もできる”でしょうけど、見せてあげるわ。――――――灰獅子隊の要請(オーダー)内容とリィンお兄さんの勇姿を。」

意味ありげな笑みを浮かべたレンは端末を操作してカレイジャスに更なるハッキングをした。するとカレイジャスの映像端末は戦闘配置についている灰獅子隊の面々に号令をかけようとするヴァリマールの場面を映した。

「あっ!」

「”蒼の騎神”や”紅の騎神”に似ている騎士人形……という事はあの騎士人形達が灰獅子隊側の”騎神”……」

「リィン――――――ッ!!」

映像端末に映るヴァリマール達を目にしたエリオットは声を上げ、エレインは初めて目にするヴァリマール達を真剣な表情で見つめ、アリサは端末に映るリィンを見つめて声を上げた。



〜少し前・パンダグリュエル・甲板〜



「ミュゼ、ご主人様達もそろそろ出陣()るそうよ。そっちの準備は――――――もう、できているみたいね。」

少し前パンダグリュエルの甲板に転位で現れたベルフェゴールは既に”ミルディーヌ公女としての姿から灰獅子隊に参加しているミュゼとしての姿に変え終えたミュゼ”に話しかけた。

「はい。ベルフェゴール様も先程はお疲れ様でしたわ。」

「うふふ、別にあの程度、私からしたら大したことないけどね。」

「フフ、”戦艦を容易に破壊する事が大した事ない”なんてエレボニア帝国軍もそうだけど、エマ達も”エレボニア帝国軍とは別の意味で聞きたくなかった”でしょうね。」

ミュゼに労われて答えたベルフェゴールの答えを聞いたクロチルダは苦笑しながらベルフェゴールを見つめた。



「ま、それもまた”人”だから仕方ないけどね。――――――それよりも、あの魔女を放置しておいていいのかしら?どうせこの後ご主人様達の邪魔をしに来るんじゃないの?」

「ええ、元々ヴィータお姉様をヴァイスラントの”客将”と迎える約束の一つとして、”紅き翼に加勢にいくまでの間の妨害はしない”という内容もありますから必要ありませんし、”そもそも今回の件に関してはヴィータお姉様を含めたZ組に協力する元結社の関係者達への対処に関して私達が考える必要すらありませんので。”」

「!?その口ぶり……どうやら今まで私達を見逃してきた連合も今回の件に関しては見逃さないつもりのようね?」

クロチルダ
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